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北海道臨床創傷治癒研究会

 昨夜、札幌パークホテルで第4回北海道臨床創傷治癒研究会がありました。私の恩師である、市立札幌病院吉田哲憲院長が代表幹事をなさっていらっしゃる研究会です。
 形成外科医は以前にも書いたように、キズを治すプロです。糖尿病や閉塞性(ヘイソクセイ)動脈硬化症で下肢(特に足指)が黒く壊死になってしまう病気があります。
 重症の方は、膝から下を切断という、最悪の事態になることがあります。私は市立札幌病院や札幌医大に在籍していた時に、よく内科の先生とご一緒に足の難治性潰瘍(ナンチセイカイヨウ)の治療をしました。
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 一番厄介なのが、糖尿病から腎不全になり、人工透析を受けていらっしゃる方です。動脈硬化症を合併していることが多く、血管も石灰化しているため、とにかくキズが治りません。
 さすがの私も諦めて、足指や下腿で切断したことがありました。血流が悪いとどんなに軟膏を塗ったり、足を洗ったりしてもキズが治らないのです。
 何とか、足を切断して欲しくないと願う患者様に「切断しなければ治りません」と言うのはとても辛いことでした。
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 昨日は、時計台記念病院、循環器センター長の浦澤一史先生の特別講演がありました。
 浦澤先生は、北海道大学をご卒業後、循環器内科を専攻、北海道大学講師を歴任され、平成18年4月から、時計台記念病院の循環器センター長にご就任されました。
 浦澤先生は血管に細いカテーテルという管を刺して、詰まった血管をあの手この手で開通させるという得意技をもっていらっしゃいます。
 血管が詰まって、枯れそうになっていた足が見事に生き返っていました。
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 時計台記念病院では、キズを治すプロである形成外科医と、詰まった血管を再開通させる循環器内科医がチームを組んで、従来は切断を免れないような、枯れかけた足を見事に治していました。
 私の81歳になる父も、足の血管が詰まってうまく歩けなくなりました。従来でしたら、治療は難しかったので、だましだまし使うしかないと思っていました。
 昨日の特別講演をお聞きして、さっそく父にも治療を受けさせようと思いました。
 医学の進歩はすごいものです。従来は治らないと思っていた病気でも、いつかは必ず治ることを信じて治療を受けるべきだと思いました。なにごとにも決して諦めないことが大切です。

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