医療問題

診断書

 北海道で、医師の診断書が原因となった事件が2件問題となっています。
 一件目は、滝川市の2億円にも上る、タクシー代金の不正請求。
 こちらは、暴力団と関係がある夫婦が、 
 滝川から札幌まで一回数十万円の介護タクシーで通院が必要という
 北大病院の‘先生’が書いた診断書が原因です。
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 北大の先生は、おそらく一回の通院費が数十万円とは、
 ‘知らないで’書いたと思います。
 生活保護(医療保護)で治療を受けるには、医師の意見書が必要です。
 私も、区役所の保護課から依頼されて書くことがあります。
 幸い、札幌美容形成外科を受診なさる方は、
 本当に‘医療’が必要な方で、何の問題もありません。
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 高額納税者の方でも、
 滝川から札幌まで一回数十万円のタクシーは使いません。
 逆に、一回数十万円のタクシーを使っている人は、
 高額納税者にはなれません。
 滝川市の近くには、砂川市立病院という総合病院があります。
 だいたいの治療は砂川で受けられる筈です。
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 もう、一件は、札幌市内の耳鼻科の‘先生’が書いた、
 障害認定の診断書です。
 身体障害者福祉法という法律で、指定された先生しか書けません。
 指定医といいます。
 かなりの書類を揃えて審査に出して、認定を受けて初めて指定医になれます。
 平成20年3月3日の北海道新聞朝刊に、
 以前、この耳鼻科の先生のところで働いていたという女性の‘告白’が掲載されていました。
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 それが事実とすると、
 どんなに優秀な弁護士がついていても、
 その耳鼻科の先生の責任は免れないと思います。
 医師の診断書は、重みのある書類です。
 診断書があれば、会社も学校も休めます。
 入学試験も、再試験を受けられる場合があります。
 それだけに、私たちは慎重に書きます。
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 医学部で診断書の書き方を正式に教える時間は多くはありません。
 せいぜい、数時間だと思います。
 私の頃は、医事法制という講義がありました。
 そこで、ある程度の知識を得たと思いますが、定かではありません。
 だいたいは、卒業してから、実際に書類を前にして
 ‘先輩’から教えてもらって書き方を学びます。
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 最先端の医学研究ではないので、
 あまり熱心に診断書の書き方を教える先生もいません。
 ‘診断書の書き方’なんて本があって、
 それを見るのが一番です。
 私は、医学部で、もう少し診断書の持つ重みとか、
 もし、虚偽の診断書を書いたら、
 このような処罰があるとかということを教えるべきだと思います。
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 私が、労災病院に勤務していた時のことです。
 ある科の先生が怒っていました。
 仕事ができないなんて診断書を書けるか!?
 病院に来た時は、痛いいたいと言ってるのに、
 診察室を出たとたんに、元気100%。
 病院の後で、
 新装開店になったパチンコ屋に行くって
 仲間と話していたそうだ。
 その‘患者’は、
 診断書を書いてくれない先生に悪態をついて、
 こんな病院、二度と来ねぇぞ~~
 と出て行ったそうです。
 私は、医師たるものは、
 毅然とした態度で診断書を書かなければならないと思います。

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