医療問題

外国人看護師

 日本の医師・看護師不足対策の一つとして
 外国人看護師の活用を図る方法が取り上げられています。
 弁護士の高橋智先生Sammy通信
 平成20年3月18日の朝日新聞に掲載されています。
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 特に、今朝の朝日新聞の記事が気になりました。
 フィリピンでは、
 医師・看護師の海外流失が深刻な問題となっています。
 フィリピンの医師の月給が5万8千円程度。
 米国で看護師の資格を取得して、
 看護師として働くと、月給が40万円になる。
 フィリピンの医師国家試験に
 一番で合格した優秀な先生が米国の看護師になって
 社会問題になったそうです。
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 私の友人の先生が、
 国際協力事業団の仕事で数年間フィリピンに滞在しました。
 彼は医師で、フィリピンの医療問題を担当していました。
 朝日新聞にも書かれていましたが、
 フィリピンの僻地医療は、日本の比ではないそうです。
 とにかく、医師も看護師もいない。
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 フィリピンの医科大学を卒業した、‘優秀な’医師が、
 高給を求めて、海外で看護師として働きます。
 米国、英国、アラブなど、お金持ちの国へ流失です。
 この上、日本が円高を背景に、
 フィリピンから看護師を‘輸入’してしまうと…
 新たな国際問題となりそうです。
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 私は、フィリピン人が嫌いではありません。
 人種差別もありません。
 ただ…
 日本人看護師でも、指示を間違えて注射をして…
 医療事故が起きています。
 言葉の違いは、医療では致命的な事故になる可能性があります。
 看護は、微妙な意思疎通が必要な領域です。
 病んでいる、苦しんでいる患者さんの
 一番近くにいるのが看護師さんです。
 『ちょっと、お願い!』
 と言われただけで、ピンと来る勘が必要です。
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 2月にあった、JAL機の離陸事故も
 Expect immediately takeoff.
 のExpectを聞き逃し
 Immediateだけが聞こえたための事故です。
 あらためて、国際線の機長をしている知人に聞きました。
 私が日記で書いた通りに、
 外国の航空管制官は、Immediateという言葉は
 絶対にtakeoffとペアーで使う
 つまり、『ただちに離陸しなさい』としか使わないそうです。
 だから、千歳の管制官が
 『ただちに離陸指示がでることを予測しなさい』
 という表現を使ったことが、事故の誘因になっています。
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 航空機の外国人パイロットや客室乗務員を雇用するのと
 外国人医師や外国人看護師を雇用するのは
 医療の安全を考えた時に、まったくレベルが違う問題です。
 外国人客室乗務員が乗った飛行機に、搭乗することがあります。
 日本人CAが来てくれると、ほっとするのは私だけでしょうか?
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 日本の医療を考える時に、安易に外国人に頼るのは誤りです。
 外国人を雇うと、その外国人の母国では
 それだけ医師や看護師が減ります。
 私は医療分野だけは、
 日本語を母国語とする、
 医師や看護師が担う(ニナウ)べきだと考えています。

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