医学講座

手術回数と難易度

 マイケル・ジャクソンさんが、
 何回か鼻の手術を受けていたのは、
 事実のようです。
 これは一般論ですが…
 手術回数を重ねると、
 重ねただけ難易度が高くなります。
 つまり…
 患者さんは…
 『ちょっと、ここをなおしてほしい!』
 と思われても…
 実際には難しいことが多いのです。
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 二重も…
 鼻も…
 わきがも…
 陥没乳首も…
 あとから修正手術をするのが、
 最初の手術よりも難しいのです。
 これは、
 最初の手術で、
 瘢痕(はんこん)という、
 キズができてしまうためです。
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 前にどんな手術を受けたか…
 『忘れました』という方もたくさんいらっしゃいます。
 前に受けた手術のことを、
 申告されない方もいらっしゃいます。
 埋没法の糸でしたら、
 わからなくなっていることもあります。
 (20~30年も前に受けた手術ならなおさらです)
 そうすると、
 思わぬところに…
 微妙なラインがはいってしまうことがあります。
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 形成外科では、
 事故で復元できないほどに変形した、
 目や鼻をなおすことがあります。
 そういう時には、
 元の顔の写真や、
 本物の人骨を手がかりに、
 復元手術を行ないます。
 美容外科の手術は、
 形成外科よりも微妙で、
 『ちょっとここを
 というご希望が、
 なかなか難しいことがあります。
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 大学病院で行なうような、
 顔の骨の手術でも、
 手術後にトラブルが生じることがあります。
 骨がずれてしまったり、
 神経が麻痺してしびれが残ったり、
 予測できないような後遺症が残ることがあります。
 MRSA(えむあーるえすえい)による、
 術後感染もそうです。
 こういうトラブルに、
 いかに対処できるかは、
 先生の腕によるところもあれば、
 患者さんの体力によることもあります。
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 私はマイケルさんの死は、
 鼻の手術とは関係がないと推測します。
 彼の場合は、
 スターであることによる、
 さまざまなストレスから、
 いろいろな身体的な症状が出たのでは…?
 と考えます。
 偉大なスターは、
 元気がない時でも、
 ステージ上では…
 ‘元気なふり’を…
 していなければなりません。
 日本のスターがそう言っていたのを思い出しました。
 偉大なマイケルの死を残念に思います。

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