医学講座

皮膚がんの見落とし

 私が形成外科を勉強した、
 北海道大学では、
 たくさんの皮膚がんの手術をしていました。
 市立札幌病院形成外科
 JA帯広厚生病院形成外科でも、
 皮膚悪性腫瘍の患者さんを診ました。
 私の財産になっています。
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 今の若い先生の中には、
 高級優遇
 …という言葉に惹かれて、
 卒後研修が済んだら、
 すぐに大手美容外科チェーン店に就職。
 卒後数年目で、
 ○○美容外科札幌院院長に就任
 …という先生もいます。
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 学生時代に、
 満足に講義も出席しないで、
 皮膚科なんて勉強しなかった先生が、
 なんちゃって美容皮膚科医
 なんちゃって美容外科医になったとします。
 なんちゃっての先輩医師から、
 ちょっとレーザーのSWの入れ方を教わっただけで、
 すぐにホクロの治療をする先生もいます。
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 はいはい、
 おホクロの治療は簡単ですょ…
 当院の最新式レーザーで取れば…
 一回で簡単に取れますょ

 …なんて危険な治療です。
 悪性腫瘍を見逃す可能性があります。
 悪性黒色腫や基底細胞癌は見分けがつかないことがあります。
 皮膚がんの見落としは大変なことになります。
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 ホクロと悪性黒色腫
 2012年9月30日の院長日記です。
 ほくろと悪性黒色腫の鑑別診断は、
 皮膚悪性腫瘍を専門とする医師でも、
 難しいことがあります。
 特に早期の小さな(薄い)病変を…
 肉眼だけで的確に診断するのは、
 極めて難しいことがあります。
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 ホクロだけではありません。
 女性も、
 男性も、
 性器に悪性腫瘍ができることがあります。
 単なるかぶれによる赤味だと思ったら、
 乳房外ページェット病という、
 悪性腫瘍のこともあります。
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 乳房のしこりに気付くのは、
 患者さん本人です。
 皮膚悪性腫瘍は、
 手術をする先生、
 皮膚を最初に診た先生が、
 何か変
 …と気付かないと見落とします。
 若い美容外科の先生には、
 皮膚悪性腫瘍を勉強していただきたいです

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