昔の記憶

医局の秘書さん

 昨夜、元北大形成外科医局秘書の、
 古川和佳子さんのお通夜に行ってきました
 子どもさんはまだ中学校3年生で、
 お父さんといっしょに、
 必死で悲しみに耐えていました。
 とても可哀想でした。
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 形成外科医局秘書、
 北大病院の秘書、
 北大形成外科教授秘書、
 どんな職業を想像しますか?
 北大の秘書さんなんだから、
 もちろん公務員?
 そう思う方も多いと思います。
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 昨夜のお通夜には、
 以前、北大形成外科で働いていた秘書さんも、
 何人も参列していらっしゃいました。
 みなさん相変わらずおきれいで、
 すぐに誰かわかりました。
 形成外科の先生の奥様もいらっしゃいます。
 私が働いていた頃、
 北大形成外科には3人の秘書さんがいました。
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 私自身が非常勤職員であったように
 秘書さんはもちろん公務員ではありませんでした。
 私の記憶が正しければ、
 北海道大学で公務員の秘書は、
 北海道大学総長の、
 男性の秘書課長だけで、
 それ以外は、
 公務員の秘書さんはいないと思います。
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 形成外科に限らず、
 大学医局の秘書さんは、
 非常勤職員です。
 昔は健康保険すらついておらず、
 お父さんの扶養の方も多かったと記憶しています。
 お給料は、
 申し訳ないくらい安くて、
 とても一人暮らしができる額ではありませんでした。
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 仕事は朝から夕方まで。
 医局にかかってくる電話応対、
 海外から英語の国際電話もありました。
 大量の郵便物の処理、
 私たちの白衣をクリーニングに出して、
 また持って来てくださる。
 医局に来客があると、
 お茶やコーヒーを出して、、、
 実によく働いてくださいました。
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 学会を開催すると、
 約2年前から準備に取りかかります。
 私たち研修医や教官は、
 日中は医局にいません。
 日中の仕事は全部秘書さん任せです。
 早朝のカンファレンスのために、
 コーヒーカップを準備して、
 医局員が食べ散らかした食器を洗って、、、
 とにかくお世話になりました。
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 遺影の旧姓:関和佳子さんは、
 昔のままの穏やかな顔でした。
 家内が、
 ご結婚が決まって、
 とてもきれいになられたのを覚えている
と言ってました。
 古川先生の奥様になられて、
 幸せな家庭を築いていらしたに、
 さぞかし残念だったと思います。
 古川和佳子さんのご冥福を心からお祈りしています。
 ありがとうございました。

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