医学講座

新型コロナウイルス肺炎の感染拡大

 今日は2020年2月15日(土)です。
 日本中で新型コロナウイルス肺炎の感染が拡大しています。
 北海道在住の50代男性が、
 ICUに入院中です。
 人工呼吸器をつけているそうです。
 容体が心配です。
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 私は一人の形成外科医です。
 肺炎の専門家ではありません。
 疫学の専門家でもありません。
 札幌医大の学生時代に、
 衛生学の浦澤正三先生から
 感染症の疫学を習いました。
 真面目でとてもいい先生でした。
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 学部2年の衛生学の定期試験に、
 コレラ患者が発生した時にあなたは保健所長として何をすべきですか?
 …という問題が出たのを覚えています。
 私は一人の医師として、
 今回の新型コロナウイルス肺炎は、
 もっと感染が拡大すると考えています。
 福島原発の爆発の時のように
 米国から日本への入国禁止勧告が出されると思います。
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 私はもっと情報を公開すべきだと思います。
 北海道の方針ではなく、
 厚生労働省の方針のような気がします。
 道内で感染した50代男性がどこの人か公開すべきです。
 濃厚接触した人には、
 一日も早く知らせるべきです。
 感染を拡大させないためには、
 正確な情報が必要です。
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 2020年2月15日、北海道新聞朝刊の記事です。
 新型肺炎 情報明かさぬ道
 在住者初の感染 検査は初診の11日後
 道内在住者で初めて新型コロナウイルスの感染が確認された50代男性は、最初の受診から11日後の14日になって、新型コロナウイルスの検査が実施され、陽性が判明した。検査まで2度にわたって肺炎の症状が確認されていたものの、道は報道陣に対して、検査に時間がかかった理由や感染経路など、多くの情報を明らかにしなかった。
 「患者の国籍も言えない。北海道居住としか言えない」。14日夜の道庁での対策本部会議終了後、道幹部はこう繰り返した。
 中国から訪れていた女性の感染が判明した1月28日に続き、道は14日も男性患者の立ち寄り先などの行動歴や所在自治体を明らかにしなかった。
 「なぜ言えないのか」との質問に、担当者は「厚生労働省と協議した」などと繰り返したが、厚労省は同時刻に行った発表で50代男性が日本国籍と発表。関係者によると、男性は道央圏在住で札幌市内の病院で治療を受けているとされるが、道の担当者は説明を避けた。また男性が何人と接触した可能性があるかや職業については「分からない」などとしか答えなかった。
 感染症法は国や都道府県に情報の積極的な公表を義務づけている。中国への渡航歴がないなど感染経路が分からない患者が全国で相次ぐ中、専門家からは「行政の発表があいまいなほど不安をあおり、風評を生む」との指摘もある。
 検査で肺炎が確認されてから、ウイルス検査まで10日かかったことについて、道の担当者は「最後の医療機関が肺炎の状況を見て、新型コロナの可能性があると疑って検査をした」と説明するにとどめた。
 北海道科学大の岸田直樹客員教授(44)は「季節性インフルエンザなどと同様、手洗いやせきエチケット、身の回りのアルコール消毒などを家の中でも徹底することが重要」と指摘。熱やせきなどの症状がある場合には「すぐに受診せず、道や保健所などに問い合わせ、どこの病院を受診すれば良いか判断を仰いでほしい」と呼び掛けている。
 新型コロナウイルスに関する相談は、厚生労働省コールセンター(電)0120-565653、道地域保健課(電)011-204-5020へ。

(以上、北海道新聞より引用)

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