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札幌美容形成外科院長の日記

被曝線量

2007年12月4日

 私は、ペルテスの診断と治療のために、股関節のレントゲン写真を何枚も撮りました。
 前にも書きましたが、レントゲン写真はじっとしているだけでした。
 注射と違って、何枚撮っても痛くないので子供にとっては安心でした。
      ■         ■
 股関節のレントゲンを撮ると、当然、チンチンにも放射線が当たり被曝します。
 今でしたら、チンチンにプロテクターを当てて、被曝を防ぎますが、当時、子供のチンチンにプロテクターを当てたかどうか、記憶が定かではありませんでした。
 被曝線量を計算すれば、大したことはない値だと思います。
 それでも、結婚して子供ができた時には、一抹の不安がありました。
 家内には話しませんでしたが、何か子供に異常があれば、私の責任かなぁ?と考えていました。
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 私は形成外科医として、たくさんの子供さんの手術をしてきました。
 親は、
 どうして…?
 うちの子供にだけ…?
 神様はこんなむごいことをしたのだろう…?
 と考えます。
 待望の赤ちゃんが生まれて、本来であれば、喜びに包まれているはずなのに……
      ■         ■
 以前、ある患者さんのお父さんから、
 『自分は病気で治療を受けていました』
 『子供に生まれつきの異常があったのは、自分の治療と何か関係があるのでは?』
 と質問を受けたことがあります。
 私は、子供さんの異常とお父さんの治療は関係がないこと。
 先天異常の大部分は、原因がはっきりとわかっていないことをご説明しました。
      ■         ■
 人間は、信じられないような不幸な出来事が起こると、
 『なぜ?』
 『どうして?』
 と考えて、思いを巡らせます。
 私が被曝した線量は、問題になるような量ではなかったと思いますが、自分自身には不安がありました。
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 幸いなことに、私の子供には生まれつきの異常はなく、私はホッとしました。
 もし、何らかの異常があれば、私は自分を責めたり、神を憎んだりしたと思います。
 ペルテスになった原因は今でもわかりません。
 一つだけ心当たりがあるとすれば、私は小さい頃に結構やんちゃで、よく飛び降りて遊んでいたような気がします。
 二軒長屋で育ったので、ソファーの上から飛び降りて遊んでも、階下の人から‘うるさい’と言われることはありませんでした。
      ■         ■
 幸いにも、私はペルテスという病気が治り、レントゲンによる障害も受けませんでした。
 誰にでも、人には話せない悩みや苦悩があります。
 私たち、医療従事者は、他人の悩みや苦しみを少しでも取り除くことを使命としています。
 自分自身が、被曝線量のことを気にしていたので、少しは他人の悩みが理解しやすかったように思います。
 私は自分が受けた治療の恩返しのために、少しでも社会の役に立ちたいと考えて診療をしています。


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