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札幌美容形成外科院長の日記

フィブリン糊とC型肝炎

2007年12月8日

 フィブリン糊を使用した患者様が、C型肝炎になったと新聞で報道されています。
 私も、市立札幌病院に勤務していた時にフィブリン糊を使用しました。
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 私が使用した製品は、日本臓器製薬という会社が、オーストリアのイムノ社から輸入した製品でした。製品名はティシールです。
 昭和63年1月20日に承認され、私が使用した段階で、2年以上経過し、有害事象は報告されていませんでした。
 当時はHIVについての認識がありました。この製剤は加熱処理による不活化で安全だと認められていました。
 もちろん、C型肝炎になることは‘絶対に’考えられませんでした。
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 私がこの製剤を使用したのは、重症の外傷で神経断裂があった方でした。
 日本マイクロサージャリー学会の学術講習会で、信州大学の先生がティシールを使用すると神経が回復する率が高いと教えてくださいました。
 神経は生体組織ですが、顕微鏡でみると電気の線のような構造をしています。
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 神経が断裂すると、あたかも電気器具の線が切れたように、細い繊維がたくさん束になっている様子がわかります。
 一本いっぽんを、細かく縫合できない時に、大まかに神経線維を引き寄せておき、フィブリン糊で周囲を固める方法を教わりました。
 実際にこの方法で、断裂した神経を修復すると、それまでより回復が早く認められました。
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 細い電線の束を繋いで、周囲にアロンアルファーのような糊をつけます。
 そうすると、ただ単に電線を繋ぐよりも確実に電流が流れます。
 私が手術をした方も、フィブリン糊を使用するようになって、手術成績が向上しました。
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 今回、問題になっているのは、旧ミドリ十字が販売した分だと推測します。
 私が、使用した製品とは別です。
 ただ、絶対に大丈夫か?と問われると、確信は持てません。
 できれば、血液検査で肝機能とC型肝炎ウイルスのチェックをするべきです。
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 ところが、その当時のカルテがあるかどうかわかりません。
 医療法で定められた保存期間は5年間です。
 市立札幌病院の倉庫へ行って調べると、手掛りがあるかもしれませんが、既に焼却されていればアウトです。
 また、私は現在、市立札幌病院の職員ではありませんから、自分で調べる訳にも参りません。
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 個人情報保護の観点から、私の手元には患者様のリストはありません。
 製薬会社には、何年何月にどこの病院へ納入したという記録があります。ただ、15年以上も前ですと???です。
 やはり、最後は国の責任で調べるべきです。
 認可したのは国。私たち医師も患者も、肝機能障害になるとわかっていれば、危険な薬は使いませんでした。


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