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札幌美容形成外科院長の日記

コラーゲン

2007年3月2日

 私が北大形成外科でチーフレジデントをしていた時、大浦武彦教授からコラーゲン臨床試験の担当を命じられました。北大形成外科では、それより前から国産のコラーゲンの臨床試験をしていました。私が担当を命じられたのは、米国のベンチャー企業が開発したウシコラーゲンです。
 今でこそコラーゲンといえばシワをとる注射だと知られていますが、今から20年も前のことです。コラーゲンでシワをとるといっても、大学病院に‘患者様’はいませんでした。
 臨床試験は、米国からコラーゲン注入剤を輸入販売するのに先立ち、日本人に使用して有害事象が起こらないこと(日本人に使用しても安全なこと)を当時の厚生省に認めてもらうために必要でした。この臨床試験の総括責任者が大浦武彦教授で、試験に参加した施設が東大・京大・北大の全国の3大学でした。
 北大の担当者が私。東大の担当者は征矢野進一(ソヤノシンイチ)先生で、京大の担当者が平本道昭先生でした。征矢野先生は後に神田美容形成外科を開業され、名実ともにコラーゲンの第一人者になられました。平凡な形成外科医だった私が美容外科と最初に出会ったのがコラーゲンでした。
 大浦武彦教授は日本美容外科学会の会長も歴任され、20年以上前から美容外科の必要性を説かれていました。当時の北大形成外科は、手術を予約してから実際に手術を受けられるまで半年以上かかるほど混んでいました。しかし、シワをとってくださいと来院される方はマレで、私は‘患者様’を探すのに苦労しました。
 当時から家内は目尻にシワがあり、とって欲しいと言っていました。さっそくコラーゲンの皮内テストをしましたが、アレルギー反応が出てできませんでした。東大の征矢野先生の奥様もアレルギー反応が出たと伺いました。約3%の方にアレルギー反応が出るのが欠点でした。今はバイオ技術で合成したヒトコラーゲンを使用しているのでアレルギーの心配も極めて少なくなりました。
 コラーゲンの研究会が東京であり8月に上京しました。研究会の日が1985年8月13日で、その前日に日航ジャンボ機の墜落事故がありました。今でもコラーゲンを使用するたびに思い出します。


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