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札幌美容形成外科院長の日記

熱傷学会B

2007年6月8日

 培養表皮という言葉を聞いたことがあると思います。自分の皮膚を切手ほどの大きさだけ採取して、それを培養して増やし皮膚移植に使うという理想的なバイオ技術です。
 1984年に重症熱傷の幼児2人に、わずかに残った皮膚から培養表皮を作製し、移植した結果、見事に救命に成功して世界的に注目されました。それ以来20年以上が経過していますが、いまだに商品化されていません。
 J-TEC(ジェイテック)という愛知県の会社が製品化に取り組んでいます。この会社の製品が現在厚生労働省の認可を待っていると伺いました。
 一つの製品を商品化するのに、医学の分野では長い年月を要します。臨床試験という関門があります。その製品が安全で確かな効果があると認められなければ製品化できません。保険診療で使うには、さらに薬価という価格も必要になります。
 一般の方は、培養表皮を移植すると、ヤケドをする前と同じツルツルの肌になれると考えます。これは、大きなおおきな誤解です。培養した皮膚はオブラートのように薄く、移植しても決してヤケドする前と同じようにはできません。
 美容外科に来ると、どんなヤケドでもキレイに治ると思っていらっしゃる方が多いと思います。世界中どこへ行っても、深いヤケドを負った皮膚は絶対に元のツルツルお肌にはできません。
 ヤケドは簡単には治せません。治ったとしても、元に戻せないことがたくさんあります。注意してヤケドをしないようにすることが大切です。子供や老人にヤケドをさせないように注意してあげましょう。家の中から危険なものを無くすることも大切です。


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