医学講座

目の脂肪とたるみ

 目という組織はとても重要な臓器なので、神様は動物をお作りになる時に、さまざまな工夫をなさいました。
 大切な食器や磁器を輸送する時は、丈夫な箱に入れて、パッキンで包みます。
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 目という大切な器官は、顔面骨という丈夫な骨の中に入っています。目の周囲には脂肪という厚いパッキンが充填されています。
 顔面は衝撃を受けやすい場所なので、もし目に大きな外力が加わっても、目の周囲にある、脂肪が衝撃吸収バンバーの役割をして目を保護するようにできています。
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 魚でも、鳥でも、動物でも、目の周囲に脂が多いのは、目を保護するために、脂肪というパッキンがあるからです。
 丈夫な箱に、大切な磁器を入れてパッキンで包んでも、しっかり蓋(フタ)をしないとパッキンがはみ出てしまいます。
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 この蓋の役割をしているのが、眼輪筋という筋肉と皮膚です。
 目の上、目の下には、眼輪筋という筋肉があり、これがしっかりと骨に張り付いて、脂肪が出てこないように蓋をしています。
 ところが、筋肉も長年使っていると衰えてきます。どんなに丈夫なゴムでも、長年使うと伸びてビロビロになってしまうのと一緒です。
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 悲しいことですが、眼輪筋というゴムが伸びてしまうと、目の下がぽこっと膨らむようになります。
 この目の下の膨らみを、‘目袋(メブクロ)’と呼ぶ先生もいらっしゃいます。
 この目袋を取るためには、余分な脂肪を除去し、伸びてしまった筋肉を引き締め、かつシワシワになった皮膚も切除する必要があります。
 簡単な手術のように思いますが、初心者の先生がすると、皮膚を余分に取りすぎたり、手術後に血がたまってしまったりします。
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 世界中どこの国でも行われている、目の下の『脂肪』『たるみ』とり手術ですが、世界中どこの国でも、アッカンベーの後遺障害が出ています。
 プチ整形しかできない先生は、アッカンベーを治せません。アッカンベーを治すには高度の形成外科的技術が必要です。
 下まぶたのたるみは、取り過ぎないようにするのが一番大切です。他とのバランスも重要です。
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 下まぶたのたるみ取りでアッカンベーになった方は、顔面神経麻痺でアッカンベーになったのとは状態が違います。
 顔面神経麻痺でアッカンベーになった方は、皮膚が足りないとか筋肉が瘢痕でガチガチになっているという症状はありません。
 下まぶたのたるみとり手術は、さまざまな方法が報告されています。下まぶたたるみ取りでアッカンベーになったのを治す手術も論文として出ています。
 いつも申し上げていることですが、手術は簡単ではありません。安易に受けて後悔なさらないでください。
 アッカンベーで困っていらっしゃる方は、札幌美容形成外科へ相談にいらしてください。

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