医学講座

帽子とマスク

 手術室に入ることを、
 入室(にゅうしつ)と言います。
 手術室に入った時間を…
 入室時間(にゅうしつじかん):
 午前8時45分などと…
 記録します。
 ICU(あい・しー・ゆー)(集中治療室)も、
 入室と言います。
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 手術室やICUに入る時は、
 帽子とマスクを着用します。
 私が医学生だった…
 30年前から同じです。
 変わったのは…
 帽子とマスクの素材です。
 30年前は…
 帽子もマスクも綿100%で、
 手術着と同じような材質でした。
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 帽子やマスクを着用する理由は、
 おそらく、
 私たちの髪が落ちたり、
 咳(せき)などによって、
 口の中の…
 ばい菌
 手術室に入れるのを防ぐためだと思います。
 私たちの髪には…
 花粉の時期になると…
 目に見えない花粉がついています。
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 どんなに毎日歯磨きをしても…
 私たちの口の中には、
 たくさんの細菌がいます。
 老人医療で
 口腔(こうくう)ケアーの重要性が言われるのも、
 口の中をキレイに保つためです。
 ですから…
 帽子もマスクも…
 自分の汚いものを…
 他に移さないのが主目的だと思います。
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 私が知っている美容外科の先生に、
 時間が短い手術でしたら…
 帽子もマスクもなさらない方がいらっしゃいます。
 美容外科医としては、
 長い経験を持った方です。
 その先生の手術で…
 感染してトラブルになった例はありません。
 意外と…
 帽子やマスクなしで手術をしても、
 問題が無いのかも知れません。
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 今の法律では、
 自動二輪車のヘルメットのように…
 手術中は…
 常に帽子とマスクを着用しなさい!
 という規定はありません。
 昔の綿のマスクは、
 顔への密着が今より少なく…
 すかすかしていて呼吸が楽でした。
 外科手術の後で、
 術後感染が問題になったのは、
 抗生物質の乱用が一因と言われています。
 マスクより…
 薬の使い方が感染の原因のような気もします。

“帽子とマスク”へのコメント

  1. まみ子 より:

     看護学生の頃、手術室実習がありました。ope室勤務の看護師さん達はマスクをしているためか・・・皆美人に見えました。でも、マスクを取ったら・・・そうでもないかぁ〜。と感じた思い出があります。今思えばまったく失礼な話です。あの頃は若かった・・・。

     
     

  2. たけ より:

    今でも私が勤務したような小さな病院では綿のマスクと帽子を使っているところがありました。
    もちろんちゃんと滅菌して使用していました。

    帽子やマスクは今はほとんどがディスポですが、よく古くなったり破れたりした時は縫って使用いました。

    今では昔と違って剃毛や消毒の概念も変わりましたよね。

    実習のとき心臓、関節などの手術は帽子もマスクもかなり覆う部分が多かったのですが今でもそうなんでしょうか?
    帽子とマスクの意味なかったら今でもするのはどうしてですか?

  3. らずべりー より:

    自分のインフルエンザに対する認識や考えを改めなきゃいけないと思いました。昨日の新型インフルエンザについて、政府の水際対策は無意味か殆ど意味が無いと報道がありました。
    海外から日本に帰国する機内で検疫すれば、必ず防げるかの印象を与える報道でした。実際、数万人検疫をしたのに4人しか発見出来ませんでした。
    既に、ゴールデンウィークには検疫をすり抜けて新型インフルエンザは日本に上陸していたと思われ、渡航歴の無い人にも自然に広がっていた。私が感染していないのはある意味奇跡かもしれません。WHOは「空港の検疫は無意味」とあったのに、日本政府は水際対策として機内で検疫を義務づけしてました。
    潜伏期間が10日位あるので、検疫をしても陰性になってしまい、意味が無いという考え方だそうです。
    それよりも、発熱外来を設置したり、疑いのある患者さんを診察出来る所を準備したり、検査キット確保して、早急にワクチンを作るよう政府が働きをすべきだと思いました。
    新型インフルエンザの過熱報道は日本だけでした。アメリカは、もっと冷静です。政府は罹患した人を診れるよう医療体制構築の為に資金を投入されているようです。
    マスクは予防だったり、自分が既に罹ってしまった場合、他人と接する場合に相手にうつさないようにする防御策だと思います。100%ではない気がしますね。

    手術室では、マスクをしている先生が多いような気がします。病院では、沢山の患者様を診たりした後で、手術だと媒介になって、抵抗力の弱い患者様に移る事があるので着用するそうです。
    検査データや手術の内容によって、念入りに対策をされていたりしますね。

    美容外科の場合は、基本的に健康な方がいらっしゃる事が多いので、マスクまでは要らないというのはあるかもしれませんね。
    本間先生はデリケートで旧型のインフルエンザに二回罹って辛い思いをされていたとblogを拝見しました。
    マスクを必ずしていれば大丈夫とかは言いきれないのですが、少しは違うかもしれません。疲れている時でも色々な患者様を診察されたり、
    手術をされたりしていますので、心配しております。御自愛下さい(^-^)

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