医学講座

注入治療の歴史と副作用

 2018年4月から
 札幌美容形成外科はヒアルロン酸注射を中止しました
 私の願いです。
 美しくなるための治療で、
 100万人に一人でも、
 鼻が壊死になる患者さんを出したくありません。
 100%安全な治療しかできません。
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 うさんくさい美容整形
 2014年6月11日の院長日記です。
 第102回日本美容外科学会JSAS
 サフォクリニック白壁征夫先生の特別講演
 日本における美容外科の歴史で印象に残ったのが、
 日本ほど、
 不適切な注入が行われた国はない
 …という白壁先生のお言葉です。
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 確かに…
 戦後の混乱期ということもあるでしょうが、
 パラフィンなど、
 注入してはいけない異物を…
 安全ですぅ…
 …と注入された例がたくさんあります。
 私が子どもの頃に、
 有名な俳優さんの顔が変形した記憶があります。
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 ちょっと注射して、
 シワが取れたらいいなぁ~
 誰でも思って当然です。
 私が北大形成外科でチーフレジデントをしていた、
 1984年に、
 大浦武彦教授から、
 コラーゲンの臨床試験担当者に命じられました
 当時はうしコラーゲンでした。
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 副作用は、
 ウシコラーゲンに対するアレルギー反応でした。
 うちの奥さんにも、
 アレルギー反応が出ました。
 コラーゲンで壊死になることが報告されたのは、
 眉間に注射したザイプラストという製剤でした。
 ザイダームという製剤より、
 長持ちするというのが売りの製品でした。
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 私が記憶する限り、
 コラーゲン注入剤で鼻が壊死になったり、
 失明したりした報告はありませんでした。
 ヒアルロン酸も、
 初期の頃は失明も鼻壊死もありませんでした。
 本間仮説です。
 エビデンスはありません。
 深い層に大量に注入するようになって
 鼻壊死や失明が出てきました
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 顔には細かな血管網があります。
 他の部位より血管がたくさんあります。
 ですから、
 ちょっと顔をケガしただけで、
 血だらけになります。
 組織を早く修復するために、
 血管網が有利に働きます。
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 顔には微細な表情筋があります。
 筋肉はたくさんのエネルギーを消費するので、
 エネルギーを供給するために、
 細かな血管網ができています。
 ヒアルロン酸を注射すると、
 細かな血管網の流れが悪くなると、
 (私は)
 考えています。
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 深いところに大量にヒアルロン酸注射を打った方は、
 ちょっと追加しただけで、
 鼻へ行く血管が閉塞することが考えられます。
 動脈だけではなく、
 静脈も閉塞します。
 そうすると、 
 鼻の皮膚がうっ血して、
 血流が悪くなって壊死になります。
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 外から見ただけでは、
 どの程度のヒアルロン酸が入っているかわかりません。
 ヒアルロン酸注射を何回も受けている方は、
 いつ、
 どこで、
 どんな、
 ヒアルロン酸を、
 どの程度入れたのかも覚えてません。
 大量のヒアルロン酸が入った状態で、
 追加のヒアルロン酸注射をするのが、
 一番危険です。
 何度もヒアルロン酸注射を受けた方は気をつけてください。
 ヒアルロン酸は吸収されません

“注入治療の歴史と副作用”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    ヒアルロン酸は整形外科で膝の治療に大量に注射しますが、もしかして 今膝から下の血流が悪くなり尋常性紅斑が両膝中出て困ってます。 そのせいでしょうか?壊死したらなおしようがないですからね。美容とは違うのでしょうか?

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。ご安心ください。整形外科や眼科で使うヒアルロン酸で血流障害になることはありません。整形外科や眼科では、もともと血管閉塞にならない部位に注入しているからです。ヒアルロン酸製剤自体が悪いのではなく、美容外科で注入する部位と量を適正にしなかったのが原因です。世界中のヒアルロン酸製剤の中で美容外科で使う量はごく限られています。

  2. なっちゅん より:

    お疲れ様です。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。お引越しで大変なのにありがとうございます。

  3. なっちゅん より:

    スマホの調子が悪いです;_;

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    調子が悪いのにコメントをいただきありがとうございます。

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