女性器の悩みで一番多いのが小陰唇の形態です。もともと個人差が大きい部位ですが脚を閉じた状態ではみ出した部分が大きいと次のような症状が出ます。
- 和式トイレで用をたす時に尿が飛び散り不潔になる。
- 下着にこすれて痛みが出る。
- 炎症を繰り返しているため黒ずんでしまう。
これらの悩みは他人に相談することもできず、勇気を出して婦人科の先生に相談してもまともに取り合ってもらえず恥ずかしい思いだけが残ったというお気の毒な方もたくさんいらっしゃいます。
当院で行っている手術方法ははみ出ている余分な小陰唇を整える方法です。縫合する糸は顔を縫うナイロン糸です。抜糸が必要ですがキズアトはほとんどわからないくらい目立たなくなります。
小陰唇縮小手術法
麻酔は局所麻酔を使いますが注射の前に前処置を行うため痛みはほとんど感じません。もし眠っている間に手術をご希望でしたら静脈麻酔を使うこともできます。
左右の形を整えるために正確にラインを決めて切除します。この手術で一番多いトラブルが術後出血です。わざわざ東京まで出かけて手術を受けたのに帰りの飛行機の中で出血し始め千歳空港に着いてから救急病院に飛び込んだ大変お気の毒な方もいらっしゃいました。当院では最新の手術設備を使い丁寧に止血をします。
形を確認した上で、顔を縫うのと同じナイロン糸で縫合します。よく『抜糸しない溶ける糸で縫合しますので術後の通院は不要です』と宣伝しているクリニックがあります。確かに抜糸の手間が省けるため都合が良いように思えますがこの溶ける糸がなかなか溶けないのです!一ヵ月たってもまだ糸が残っていて、つっぱるしキズも残る可能性があります。
丁寧に縫合した後に軟膏をつけてガーゼとナプキンを当てます。別室で休憩していただき、出血や痛みがないことを確認してから帰宅していただきます。敏感な部分を切って縫うので術後数日は痛みがあります。通常は痛み止めの内服薬や坐薬でおさまります。
手術後に排尿や排泄で患部が汚れたら生理食塩水で洗っていただき軟膏をつけナプキンを当てていただきます(生理食塩水はキズにしみません!)。2週間後に抜糸します。4週間は性交渉を避けて下さい。
よくあるご相談・Q&A
- Q:プライバシーは守られますか?
- A:当院は待合室も個室風に仕切られております。他の患者様と顔を合わせずにお待ちいただけます。相談はすべて個室で行います。
- Q:仕事は休まずにできますか?
- A:痛みの程度には個人差がありお仕事の内容にもよります。できれば手術日と翌日位はお休みが望ましいと思います。座った時に患部が椅子などに当たると痛いと思います。お仕事の内容をご相談ください。
- Q:手術は痛いですか?
- A:手術は局所麻酔でします。麻酔注射の前に処置をしますので、注射の痛みは軽度です。手術中は麻酔で痛みはありません。眠っている間に手術をご希望の場合は、静脈麻酔を使います。前日夜から食べたり飲んだりしないでいらしていただきます。大部分の患者さんは局所麻酔でなさり、手術中の痛みは訴えられません。
- Q:手術後の痛みはどの程度ですか?
- A:手術終了後1~2時間で麻酔が切れます。麻酔が切れると痛みがあります。院内で安静にしていただいて、痛みの程度と出血の有無を確認してから帰宅していただいています。痛みが強い場合は坐薬を使うこともあります。
- Q:手術が生理とぶつかっても大丈夫ですか?
- A:生理痛が強く、辛い場合は別ですが、生理中でも手術は可能です。どうしても手術日の変更ができず、生理中に手術をする方もいらっしゃいます。生理中に手術をしてもキズが化膿することはありません。ガンの手術などは生理中でもしています。生理の量が多い場合はタンポンを使って手術をします。同じ理由で抜糸と生理がぶつかっても大丈夫です。
- Q:生理用品でかぶれていますが手術は大丈夫ですか?
- A:小陰唇肥大の方は出っ張っている分だけ刺激を受けやすいのでかぶれやすくなっています。炎症が強い時は出血が多くなるため、かぶれの治療をしてから手術をすることが望ましいです。市販の薬で治らない時は診察にいらしてください。
- Q:クリトリスの上の方まで出ていますが治りますか?
- A:一般的にクリトリス包茎(医学用語ではありません)と言われている方は、小陰唇肥大がクリトリス上部の恥骨付近まで続いています。小陰唇の部分だけを切除してもクリトリスから恥骨までが出てしまいます。当院では必要な場合はクリトリスの上の部分まで切除しています。追加料金はいただいておりませんが、切除範囲が大きいと術後の痛みも少し強くなります。
- Q:保険適応にはなりませんか?
- A:たくさんの方を手術していると保険適応にして差し上げたいほど、ふつうの女性と違う方もいらっしゃいます。大変申し訳ございませんが、現在の日本の医療制度では小陰唇縮小手術は保険適応にはなりません。