女性は思春期になると乳房が発育し乳頭も出てくるのですが、マレに乳頭が出ない方がいらっしゃいます。そのままだと赤ちゃんが生まれてオッパイをあげる時に乳頭が出ていないのでうまく吸えません。またオッパイがうまく出ないために乳腺炎の原因にもなります。

乳首が乳輪の下にあり引っ張っても出てきません。乳首があるところがおへそのようにくぼんでいます。

乳輪の下にもぐっていた乳首を手術で引っ張り出して縫合しました。手術後4ヵ月目の状態です。

引っ張っても出てきません。授乳障害がある陥没乳頭です

手術後3ヵ月目

印をつけたところを切開します

手術後3ヵ月目
授乳障害と陥没乳頭
そのため【授乳障害がある陥没乳頭】は保険適応になります。陥没乳頭の方は乳首があるところがおへそのようにくぼんでいます。乳輪の下にもぐっている乳首を手術で引っ張り出して縫合します。手術をしてもお乳を出す乳管というくだは傷つけないためちゃんとお乳は出ます。
妊娠中は胎児への影響があるため薬の使用が制限されるため手術ができません。また出産後にお乳がでている状態では手術ができません。ですから妊娠・出産を考えている方はその前に手術を受ける必要があります。 外見的にもコンプレックスになるので早く診察や相談にいかれた方がよいですね。
閉経後の女性で60歳台や70歳台の方も手術にいらっしゃいます。長年のコンプレックスを解消したいという方が大部分で、タオルで隠さず堂々と温泉に入れるようにないたいというご希望も多いです。残念ですが、保険がきくのは【授乳障害がある】場合に限られますので閉経後の方は自費になります。妊娠中や授乳中の手術はできません。ご結婚する前に手術をおすすめします。
陥没乳頭の手術について
乳頭はとても柔らかい部位なので手術後に圧迫すると再陥没する危険があります。そのため専用のプロテクターでキズが安定するまで保護していただきます。
手術時間は両側で約2時間です。入院の必要はありません。
健康保険で行いますと初診料・血液検査代金・手術費用を含んで両側で自己負担分が約6万円程度です。
陥没乳頭手術は高度の技術が必要なため形成外科医や美容外科医でもできない先生もいらっしゃいます。また健康保険で手術をしている美容形成外科は極めて少ないのが現状です。
出産後に乳首が牛の乳のように伸びてしまうのは乳頭下垂(にゅうとうかすい)という状態です。伸びてしまったお乳を短くして元のようにすることができます。 残念ですが乳首を短くする手術は美容整形になるため健康保険は使えません。