女性は思春期になると乳房が発育し乳頭も出てくるのですが、マレに乳頭が出ない方がいらっしゃいます。そのままだと赤ちゃんが生まれてオッパイをあげる時に乳頭が出ていないのでうまく吸えません。
またオッパイがうまく出ないために乳腺炎の原因にもなります。手術をしてもお乳を出す乳管というくだは傷つけないためちゃんとお乳は出ます。
引っ張っても出ない、吸引器を使っても出ないという女性は早めに治療することをおすすめします。将来子供を生みたいと思った時に困ります。自分のおっぱいは何か変?と思っている方は診察にいらしてください。
手術をすると
乳首がおへそのようにくぼんでいて引っぱっても出てこない
引っぱっても出てこなかった乳首が正常と見分けがつかないほどに!
陥没乳頭の手術について
乳頭はとても柔らかい部位なので手術後に圧迫すると再陥没する危険があります。そのため専用のプロテクターでキズが安定するまで保護していただきます。
手術時間は両側で約2時間です。入院の必要はありません。
健康保険で行いますと初診料・血液検査代金・手術費用を含んで両側で自己負担分が約6万円程度です。
陥没乳頭手術は高度の技術が必要なため形成外科医や美容外科医でもできない先生もいらっしゃいます。また健康保険で手術をしている美容形成外科は少ないのが現状です。
保険適応の条件は授乳障害です
【授乳障害がある陥没乳頭】は保険適応になります。
・妊娠可能な年齢の女性は保険適応で手術をしています。
・40歳など年齢で制限はしていません。
・妊娠中や授乳中の手術はできません。ご結婚する前に手術をおすすめします。
・妊娠・出産をしたことがなくても授乳障害になる程度の陥没乳頭は保険適応で手術が受けられます。
高校生の手術について
・札幌美容形成外科では高校生の治療も行っています。
・吸引器と軟膏で治療して、手術が必要な方には高校生でも手術をしています。
・北海道内の市町村によっては高校生まで医療費の補助がある自治体もあります。
手術の様子
・麻酔をした後で乳首を引き出して固定します。
・血はほとんど出ないし痛みもありません。
・細かい作業なのでルーペを使用します。
・乳管をキズつけることはないのでもちろんお乳はちゃんと出ます。
アフターケアについて
- 手術当日
- 患部を濡らさなければシャワー可能
- 2日目(診察があります)
- 1日、2日は痛みがあるが、内服薬で治まる
- 3日目
- シャワー可能
- 14日目
- 抜糸 (ここまではタバコ・飲酒・スポーツ禁止)
- 1ヶ月
- キズが目立たなくなる
- 1~3ヶ月
- キズの状態が安定
症例写真
体験者からのひとこと
ずっと気にしていた陥没した乳首が治って本当に嬉しいです。形も自然で手術した事がわからないほどです。最初は外見の方を気にしていたのですが、赤ちゃんのためにも手術したほうがいいことを知り、本当に良かったと思います。
先生からひとこと
女性の中には、陥没乳頭に気づかず、赤ちゃんができたら出てくると思っている人も少なくありません。出産して、助産師さんにマッサージを習ってはじめて陥没乳首が「病気」だと気づいたという方もいらっしゃいます。手術を受けたくても、妊娠・授乳中はできません。授乳障害がある陥没乳頭は保険適用になります。できるだけ早めの治療をおすすめします。
陥没乳頭手術(両胸) 約60,000円 (血液検査料込)
手術の翌日にも診察があります。
所要時間120分(抜糸14日目)
よくあるご相談・Q&A
- 保険適応になる授乳障害とはどのような状態ですか?
- 健康保険の規定にある、授乳障害があるとは陥没の程度を指します。赤ちゃんは哺乳瓶のように出っ張っていないと、上手に吸いつけません。乳首が出ていなければ、授乳障害のある陥没乳首です。わからなければ診察にいらしてください。
- 未婚でまだ授乳していませんが保険適応になりますか?
- 実際に妊娠後や授乳中には手術はできません。お薬を内服するにも制限があります。ご結婚前に手術を受けることをおすすめします。未婚でも保険適応になります。
- 仕事は休まずにできますか?
- 痛みの程度には個人差がありますが、手術日と翌日位はお休みが望ましいと思います。少しゆるめのブラで患部が圧迫されないように注意してください。乳首の部分にはテープとプロテクターをあてます。胸が見える仕事でなければ、数日のお休みで手術は可能です。
- 他院で手術をうけましたが、元に戻りました。
- 陥没乳頭の手術は難易度が高い手術です。私が手術をしても、寝ている間の圧迫などで再陥没することもあります。再手術で出る方もいらっしゃいます。診察にいらしてください。
- 乳首が化膿して血が出ています。すぐに手術はできますか?
- 陥没乳頭の方は、乳首に炎症を起こしやすくなっています。残念ですが化膿して血が出ている時には、手術はできません。まず、局所の処置をして炎症を治してから根治手術(こんちしゅじゅつ)をします。