マンガでわかる美容形成外科
Chapter“38” ワキガと手術の年齢
欧米ではワキガ手術をすることは稀ですが、日本人は体臭が少ないので臭いを嫌う傾向があります。今回はワキガについて手術の方法や、手術を受けるのに適した年齢などについてお話します。まずはワキガについてよく知ってから手術を受けましょう。
ワキガ手術と年齢
小学生
- 腋毛が生えていない。
- アポクリン腺が発達していない。
- ワキガの臭いはしない。
- 高学年になると、成長とともに少しずつ気になるようになる。
手術時期ではない
ワキガ体質なので、清潔に気をつけるように、それとなく注意してあげる。
中学生
- 腋毛はだいぶ生え揃うが、親に比べると薄く範囲も狭い。
- ワキガを自覚する時期
- 生長にともなって皮膚が伸びる時期なのでキズが目立ちやすい。アポクリン腺が未発達な状態で手術をすると、手術後にアポクリン腺が増えて症状が再発する可能性がある。
手術にはまだ早い時期
汗の量が増えてくる時期。制汗剤などで対処する。ワキを清潔にして、下着をこまめに取り替える。本人が悩んでいれば、医療機関を受診して相談する。
高校生~大学生
- 腋毛が親とほぼ同じ程度に濃くなる。
- アポクリン腺の発達が完了する
- 臭いが気になるようになり、ブラウスやシャツが黄色くなる。
- アポクリン腺が発達し終わっているので、手術後に”再発”する恐れはない。
手術が可能になる時期
社会人になると長期の休みが取れないので、その前に手術を受ける。手術を受けるまでは、ワキを清潔にして、臭いに気をつける。手術を受けるには、周囲の協力が必要。一人暮らしをはじめる前に手術を受ける。
アポクリン腺の発達について
人の汗腺は2種類あります。毛穴とつながって表皮に開口するアポクリン腺がワキが臭の原因となります。アポクリン腺の数には個人差があり、耳垢が湿っている人は思春期以降に発達します。子供には腋毛が生えていないので、アポクリン腺も未発達です。赤ちゃんから小学生まではワキガはありません。小学生でも高学年になると、臭いが気になることがあります。「小学生でも手術はできますか?」と聞かれることがあります。女の子でしたらお母さん、男の子はお父さんと同じくらいの腋毛が生えることが、手術時期のひとつの目安です。汗腺が発達する前に手術をすると、その後に臭いが気になることもあります。
ワキが手術の適齢期って?
ワキが手術には適さない年齢・時期があります。いつが一番適した年齢か?というと最低一週間以上の休みと、その後の通院が可能な時期が手術の適齢期です。社会人になると休みが取れないので、高校卒業前後がチャンスです。高校卒業後に進学する人は大学生の間もチャンスです。受験が終わった後は長い休みが取れます。その前に手術をするのが一番だと考えられます。実際に当院で手術を受けられる方の大部分が18歳位から20代前半までです。手術を受けるには周囲の協力が必要です。一人暮らしをはじめる前に手術を受けることをおすすめします。バイトをはじめる前。彼氏や彼女ができる前というのも大切なポイントです。
体験者からひとこと
汗のにおいだけではなく、服についた黄色い汗ジミにも悩まされていたのですが、手術をしてからはまったく気にならなくなりました。わきを気にせず堂々とできるのが嬉しくてたまりません!長い休みを利用したので、アフターケアも万全にできました。早めに手術を受けて良かったです。
先生からひとこと
当院ではワキにある余分なアポクリン腺を取るという方法を採用しています。約1cm未満という小さなキズでアポクリン腺と毛根をしっかり取ります。とても効果的な方法ですが、しっかり汗腺をとればとるほど術後のアフターケアが大切になります。術後は定期的に来院していただき、キズの管理をしています。他の医院で術後の通院は2回だけなどという所もありますが、キレイに仕上げるには術後のケアが大切です。通院できない方の手術は残念ですがお引き受けできません。
ワキガ手術(両ワキ)
80,000円(保険適用) 所要時間約2時間