マンガでわかる美容形成外科
Chapter“29” 「隆鼻術」鼻プロテーゼとヒアルロン酸注入
プチ整形で話題のヒアルロン酸注射は、鼻を高くしたり、シワをとったりすることができると言われてきました。ところが、ヒアルロン酸を何度も鼻に注射すると、横に拡散して、鼻筋が太くなってしまいます。極端な例では、ゾウの鼻のようになってしまった人もいます。
これは、ヒアルロン酸はおよそ6ヵ月で吸収され元に戻るといわれていましたが、実際に手術をしてみると一年以上たっても残っているためです。「鼻筋を通して、スッと通った鼻になりたい」という方には、鼻プロテーゼをおすすめします。
鼻プロテーゼとは
柔らかいシリコンでできたインプラント。L字型のインプラントを鼻の付け根から左右の鼻の間に埋め込むことで、高くて鼻筋の通った鼻をつくることができる。形は様々あり、札幌美容形成外科では20種類以上のプロテーゼの中からその人に最も適したものを選び、形を丁寧に整えて滅菌した後に鼻の内側から挿入する。
手術の前に知っておきたい「鼻の構造」
鼻は軟骨でできている
頭蓋骨の鼻の部分には穴が開いていて、鼻根部に少し突き出した厚さ2mm程の薄い鼻骨の上に柔らかい軟骨が重なるようにして鼻の骨格をつくっている。もし、鼻の部分が固い骨だったならば強い衝撃によって折れてしまうが、軟骨が柔らかく曲がることで衝撃を和らげてくれるという仕組み。
プロテーゼの位置
上で説明したように、衝撃によって組織に負担をかけないために、軟骨と同じように柔らかいシリコンインプラント「プロテーゼ」を入れる。プロテーゼの形状をその人に合わせて整えて鼻骨と軟骨の上にぴったりとフィットさせるので、美しくて高さがある自然な触り心地の鼻をつくることができる。
手術の様子
- 切開
- 傷口が目立たないように鼻の穴の内側を数ミリ切開する。
- プロテーゼを入れる
- 滅菌済みのプロテーゼを挿入して、細い糸で縫い合わせる。眠っている間なので痛みは全く感じない。
- 施術後
- プロテーゼが入っている部分にテープを貼って固定させる。腫れは人によって若干あるが数日で治る。5日後に抜糸をする。術後約1ヶ月で安定するのでそれまで激しいスポーツやうつ伏せ寝などはできない。
プロテーゼのメリット・デメリット
- プロテーゼのメリット
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- 触れても違和感がない
- アレルギーなどの確率がきわめて低い(心臓ペースメーカーや人工関節に使われる安全な素材)
- プロテーゼのデメリット
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- 数日は腫れる
- 人によって内出血がでることもある
- 1ヶ月は激しい運動やうつぶせ寝ができない
- 鼻先を尖らせたい人には向かない
体験者からのひとこと
ずっと念願だった、スッと鼻筋の通った高い鼻を手に入れることができて嬉しいです! ヒアルロン酸のように元に戻ってしまうこともないので、コンプレックスだった低い鼻を気にすることなく、張り切って仕事にのぞめる気がします!
先生からひとこと
隆鼻術のポイントはその人に合わせたインプラントを的確な場所に入れることです。合わないプロテーゼを無理に入れてしまうと鼻先からプロテーゼが飛び出たり、鼻筋が曲がってしまうことがあるからです。当院では多種多様なプロテーゼの中からその人に適したものを選び、さらに削って形を整え、表面が滑らかになるようにヤスリをかけて丁寧に仕上げます。鼻の形の悩みは人それぞれなので、必ずしもプロテーゼで理想の鼻をつくることができるとは限りません。カウンセリングでよく伝えておいた方が良いでしょう。
隆鼻術(鼻プロテーゼ) 21万円
(麻酔料、血液検査料を含む)
所要時間15分