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欠品
良い製品を安く売るチェーンストアで一番困るのが‘欠品’だそうです。おねだん以上の製品は人気が出るので、常に店頭に在庫しておかなければ売れません。製品を常時在庫しておくには費用がかかります。効率よく計画し生産・配送することが大切です。
美容外科はもっと大変です。‘製品’を作ることができるのは、医師免許を持った‘先生’だけです。医師の数は限られている上に、ちょっと教えた程度では上手な先生にはなれません。せっかく高い広告宣伝費をかけて‘お客様’がたくさんいらしても、『申し訳ございません。手術の予約がいっぱいです』では倒産してしまいます。‘先生’を確保しておかないとすぐに‘欠品’してしまいます。
腕が良くて、イケメンで女性に人気があり、人当たりもよく、たくさん‘売り上げ’をあげてくれる先生を雇用するのは至難のわざです。上手になった‘先生’は自分で開業し、お店を出して‘はいさようなら’です。
経営者もあの手この手で‘先生’を引き留めます。全部の手術を教えてしまうと簡単に辞められるので、少しずつ小出しに手術を教えるチェーン店もあります。
私は前職の中央クリニックを円満退職させていただきましたが、こういうケースはマレです。中央クリニック社長様のご理解があったからできました。感謝しています。
医師は医療技術者であり職人です。経営者から見ると、自分自身(私)を含めて一番わがままで扱いにくい職種だと思います。自分が思った通りに手術ができないと、いくらお金を出しても辞めます。逆に、どんなにお給料をいただいても、‘医師としての良心’がとがめるような治療はできません。忙しすぎて体を壊して辞める先生もいます。医師にとっては、毎日の診療で患者様から‘先生ありがとう’といわれるのが一番です。
よい品質の製品は見分けられますが。よい品質の手術をしてくれる医師は簡単には見分けられません。ホームページは‘商品カタログ’のようなものです。良く吟味して選んでください。