医学講座
プロからのコメント
昨日の院長日記、
頑張っている人からのエールに
らずべりーさんからコメントをいただきました。
プロレスの番組があると言われた時、『何時頃あるんですか?何チャンネルであるんですか?』という会話があればなって思いました。
首から下が動かない方は、テレビのチャンネルを押せないのだからその時間にチャンネルを変えに行くのは自分だと思わないといけなかったと思いますね。ナースコールも恐らく手で押すタイプの物ではなく何らか工夫されて顔の一部を使って押されていたのかなっと推測しました。
忙しい看護師さんを見てなるべく迷惑をかけたくないとの思いの方もいらっしゃるかもしれません。
『気を研ぎ澄ます、気を配る』というのは、簡単なようで難しい事なのかもしれません。 特に身体が不自由な方、病状や意識がいまいちで巡視を増やして患者様のサインを見て、聞いたりしながら、組みとらないといけない。
首から下が動かない方の場合、褥瘡に注意が必要です。新たに作らないようにしないといけないです。
体の向きの変更や除圧、浴衣などシワ大丈夫かなとか水分摂取や位置、排泄の有無、ナースコールの位置など他に不自由は無いか確認して退出したいところですね。
新聞に掲載された看護師さんは最後に気づいてらっしゃっています。忙しいと心のゆとりが無くなる事は誰にでもあります。
忙しいのはあっても、ほんの少しのスペースと気配りと心がけで違うように感じました。
■ ■
私は看護学の専門家ではありません。
頚部損傷患者さんの看護学で、
テレビのチャンネルについて、
看護学校や看護学部の講義で教えるかどうか…?
正直なところわかりません。
医学部では、
このようなとても大切なことは、
残念ながら教えません。
■ ■
医師国家試験にも出ませんし、
看護師国家試験の問題にもないと思います。
実際の現場で、
先輩に教えられたり、
患者さんに言われたりして、
気付くのだと思います。
私たち医療にたずさわる者は、
常に患者さんの目線で
ものを見る必要があります。
■ ■
私が釧路労災病院形成外科で
医長をしていた時のことです。
新田一雄先生という大院長先生の
足の手術を担当させていただきました。
院長先生でも
手術後には、
ベッド上で…
安静にしていただかなくてはなりませんでした。
■ ■
朝、回診に伺うと…
『いやぁ~』
『ベッド上で安静というのが…』
『こんなに大変だとは思わなかったよ』
『部屋の電気を消そうと思っても…』
『ドアのところにしかスイッチがない』
『こんなことで看護婦さんも呼べないし…』
『自分が入院するまで気付かなかった』
と私に話してくださいました。
■ ■
新田先生は私が尊敬する、
大先生です。
もう故人となられてしまいましたが、
元北大第一外科助教授で、
釧路労災病院を築かれた方です。
そんな大先生でも、
部屋の電気のスイッチに気付かなかったことを
院長として恥ずかしいと話されていました。
■ ■
医学生や看護学生さんには、
教科書に書いていない…
ちょっとした大切なことを、
先輩や患者さんから、
真摯(しんし)に学ぶ姿勢を、
しっかりと身につけて欲しいと思います。
残念なことですが、
医師も看護師も
国家試験をパスしただけでは、
何もできないのです。
毎日が勉強です。
私も同じです。
らずべりーさん、
ありがとうございました♪
看護の実践は、教科書には書いていない出来事ばかりです。同じ病気でも患者さんの訴えは同じではありません。
目配り・気配り・心配りの必要性は学生に教える事は出来ますが、実際は経験を積んで学んでいくものだと思います。
本当に毎日が勉強です。私は患者さんから沢山の事を教えて頂いてます。
26日に行われた皮膚科看護の試験回答がおわりました。39人中10名が
(60点以下)の赤点でした。さぁ〜再試験頑張ってもらいましょう♪
ちょっとした気遣いができる人のことを私は本当に仕事ができる人というのだと思います。
でもちょっとした気遣いができるまでには、患者さんに教えられたり、自分だったら・・・
自分の家族だったら・・・と考えるとちょっと目線が変わることがあります。
きっと今回の看護師さんは、今回新しい目線で患者さんを見ることができるのだと思います。
患者として入院してみて ほんとに 夜間などは特に 看護師さんはいそがしそうで 患者は 我慢してしまいます。ほとんどの人がそうでした。同室の中で動ける者はナースコールを押してあげたり、ベットをあげたりさげたり 術後すぐは また 苦しくて 10分もたたないうちに 体位を変換してほしくてナースコールを押したくなるのを我慢しました。みんなそうでした。 もう少し 看護の現場で働く人の事も考えて 夜勤を増やすとか 賃金をあげるとかして 患者が 安心してナースコールを押せる病院の体制にしていただきたく思います。我慢しないでナースコールをと言われますが、我慢の限界まで我慢していました。私だけでなく ほとんどの人が・・
このような話を聞くと、やっぱり思いやりが大切ですね。
夕ご飯を食べてお風呂に入ってブログのタイトルと内容を開いてビックリしました。(プロだなんて恐縮です・・・・)私の方が本間先生やコメントを書いておられる方から勉強させて頂いています。こちらこそ、有難うございます。
私のは気の利いた言葉がなく、殺風景かもしれませんが、心あるコメントを心がけています。率直に感じたり、考えたり、思ったことを書かせて頂いております。
経験から学ぶという言葉がありますが、何気ない時に「活きる」時があります。
私が注意している事、心がけている事、対処の方法の例です。その中でいくつか書かせて頂きます。
1:五感を使い、非言語的なサインに気づく
2:病室を退出する時、特に転倒しそうな方はスリッパや靴を次回降りやすいよう向き変えて揃えておく、障害物がないかも見ておく(夜急いでトイレに行く時に転倒される時がある)
スリッパで足元が危ない場合は、滑らないシューズに変更出来ないかご本人やご家族に相談をしてみる。夜、頻尿の場合で転倒の危険がある場合は、トイレの近くの病室やトイレ付きの部屋を検討してみる。トイレまで間に合わないや歩行はいまいち厳しい時は、ポータブルトイレや尿器をどうかとお聞きしてみる。
点滴が500ml×3本(24時間継続の指示ではない場合)の指示の場合、いつもより3時間早く(朝6時、7時~)スタートする事で消灯前に終わらせる事ができ、夜トイレに行く回数が減り、眠れるようになる事もあるので患者さんと相談してみる。
4:眠れないと訴えがあった時、原因をアセスメントしてその方にあった解決策を一緒に考えて対応を心がけています。第一選択は薬ではなくちょっとした配慮で入眠できる事があります。
眠れない理由の一例として:{①腰が痛くて眠れない②寒くて眠れない③隣の人のいびきがうるさくて眠れない、④昼間寝ていたから眠れない ⑤ずっと眠れない}
①の対応としては、整形的な疾患による腰の痛みかベッドのマットが硬くて眠れないのかお聞きします。医師の指示書に湿布や鎮痛剤の指示が記載してあり、ご本人がご希望の場合はそのように対応します。マットが硬くて辛い場合は中敷き布団を敷いたり工夫をしたりします。褥創が出来る恐れがあったりする方はエアーマットを入れるよう検討したりします。
②の場合は、熱がないか体温値を確認、室温を少し上げてみる、加湿。足を触って冷たいようであれば湯たんぽ(袋2重に)を足元に入れてお休みになると眠れるかもしれません。いかがですか?とお聞きしてみる。
③空いている部屋があれば一時的に移動して頂き、入眠出来る環境を整える。
次の日、その病室に予約が入っている場合もあるのでその事も確認して伝えておく。上に報告しベッドコントロールを検討して頂く。
いびきをかく隣の患者さんですが、起こして注意するべきか悩むところですが、
無意識なので罪はないので、その日の夜は無呼吸がないか観察して見守りとし注意しなかった事があります。結果、無呼吸が何秒かあり、朝、いびきがあったうるさかったとは言わず、無呼吸があった事の方が問題であると感じ、無呼吸があったんですとご本人と医師にお伝えし、後日、検査しましょうとなり、睡眠時無呼吸症候群でしたが、軽症だったように記憶してます。
教えてくれてありがとうと言ってくれましたが、大事なくて良かったと思った事でした。
④の方は昼間なるべく起きておくと夜眠れるようになります。中庭に花が咲いていますが気分転換になりますしどうですか?とお聞きしてみたりします。
⑤ずっと眠れない方は、原因が様々であったりします。精神的なものか
眠剤に対する耐性もあって効きが悪いのかアセスメントをして、まずは薬を追加しないで済むようにしてみても追加しない辛い場合は医師の指示書又は指示がこれ以上ない時は、医師に確認して眠剤をお渡しする事があります
この対応が正しいのか間違ってるのか、迷う事もあります。個別性によって違うにかなっと思います。
いびきをかいてる人を起こして注意する方もいます。無呼吸の秒数が長い場合は
声かけするかもしれませんが、いびきがうるさいと患者様から言われて、夜中にその方を起こすのは躊躇ってしまいます。トイレに起きられた際で無呼吸の事はお知らせしてもいびきの注意は出来ないです。
長文すみませんでした。