医療問題

荻野先生の裁判【控訴棄却】

 さくらんぼさんから、
 荻野先生の裁判について、
 ご報告がありました。
 控訴棄却という、
 とても残念な結果でした。
 仙台高裁の判断です。
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 この場をお借りしてご報告いたします。
 荻野利彦教授の仙台高裁判決が23日でました。
 控訴を棄却。
 石原裁判長は
 「部下に尋ねれば男性教授が報告を負う事案かどうか容易に分かった。確認を怠り、報告義務が生じていることを認識しなかったのだから重大な過失がある」
 ということでした。
 本当に残念な結果になりました。
 せっかく北大から山形に来ていただいたのに、
 こんな結果でもうじき退職を迎えられること、
 山形県民として大変申し訳なくおもいます。
 応援していただいたみなさん 、
 本間先生 長い事本当にありがとうございました。
 報告まで
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 裁判官に、
 日本の大学病院のシステムや、
 診療科同士の慣習を理解してもらうのは、
 とても難しいようです。
 私は、
 一人の形成外科医として、
 今も後遺障害に苦しむ患者さんに、
 お詫びしたいと思います。
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 もし、
 手術が皮膚科ではなく、
 整形外科で行われていれば、
 この事故は絶対に起きていません。
 整形外科病棟の、
 夜勤の看護師が、
 異常に気づいて
 当直医に報告して…
 最悪の事態は避けられたと思います。
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 大学病院は、
 各診療科ごとの独立が強いところです。
 隣の科であっても、
 簡単には口出ししない
 隣の科のことには、
 口出ししてはいけないルールがあります。
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 どこの大学病院でも、
 整形外科病棟は常に満床
 ベッドの余裕はありません。
 それに比べると…
 皮膚科病棟は空いています。
 薬と医療技術の進歩で、
 皮膚病で入院する患者さんが減ったからです。
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 皮膚科の病棟が空いているので、
 形成外科医の私が、
 皮膚科所属として、
 形成外科手術をしたのが、
 20年前の市立札幌病院でした。
 私は…
 札幌市長から、
 皮膚科副医長の肩書までいただきました。
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 私は皮膚科医の肩書でしたが、
 皮膚科病棟で、
 形成外科の手術をしていました。
 手術後も、
 私が患者さんを診ていました。
 皮膚科病棟の看護師さんは、
 形成外科の手術を熱心に勉強してくれました。
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 新しい手術の度に、
 病棟で看護師さんと、
 勉強会をしました。
 看護師さんは、
 夜勤明けの休みに、
 眠いのに参加してくれました。
 私の医師としての青春時代です。
 手術後の異常を、
 病棟の看護師さんに見つけてもらい…
 ピンチを脱したこともありました。
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 山形大学には、
 今も形成外科教授はいません。
 教官の数も多くはありません。
 この裁判を通じて、
 形成外科について、
 少しでも理解していただきたいと…
 願っていました。
 控訴棄却はとても残念です

“荻野先生の裁判【控訴棄却】”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    本当にありがとうございました。
    山大から次々よい先生がいなくなり、私の主治医も、3月いっぱいで辞められるそうです。 本間先生、北大形成外科同門会の先生方、応援してくださったみなさんありがとうございました。

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