医学講座

開業への思い⑥

 形成外科だけでの開業は難しそう…
 美容外科を覚えたいけれど…
 どうやって覚えたら良いかわからない。
 チェーン店の美容外科へ…
 アルバイトに行くなど…
 自殺行為に等しいと考えていました。
 JA帯広厚生病院の主任部長が、
 美容整形でバイトなど…
 私には考えられませんでした。
      ■         ■
 私と同年代の形成外科医で…
 現在、美容外科をやっている先生の中には、
 美容外科でアルバイトをして…
 知識と技術を身につけた先生もいらっしゃいます。
 度胸がある先生は、
 ○○市民病院形成外科などに勤務しながら…
 有名な美容外科に行っていた先生もいます。
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 私は、
 北海道の帯広という地方都市だったこともあり…
 美容外科を修行できるとは考えていませんでした。
 せいぜい、学会の講習会に参加する程度でした。
 自分の将来について悩んでいた時、
 平成9年4月に一通の速達が届きました。
 家内が私のPHSに電話してきました。
 (当時、携帯は高価だったのでピッチを使っていまいした) 
      ■         ■
 私が東京の学会へ出張中、
 札幌中央形成外科の、
 故武藤靖夫先生から
 帯広の自宅にお手紙ををいただきました。
 その手紙には、
 副院長として札幌中央形成外科へ迎えたいという、
 私には身に余る光栄な内容が書かれていました。
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 私は、妻や両親とも相談して、
 武藤先生ご夫妻とお会いしました。
 武藤靖夫先生といえば、
 図説整容外科学の著者で、
 埋没法による重瞼術を…
 British Journal of Plastic Surgeryという、
 英国形成外科学会誌で発表された、
 美容外科の大家です。
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 武藤靖夫先生は
 市立札幌病院に勤務していた時に、
 一度、手術を見学させていただき…
 無理だとあきらめたほど、
 やさしくてすばらしい先生です。
 自分には雲の上の存在でした。
 その先生から誘っていただけるとは…
 夢にも考えていませんでした。
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 すぐにでもJA帯広厚生病院を退職して、
 札幌中央形成外科に就職したい気分でした。
 ところが…
 立場上…
 私の後任が決まって…
 しっかり引き継ぎをしなければ…
 簡単には退職できません。
      ■         ■
 北大形成外科の杉原平樹教授に退職の許可をいただき、
 一年後の
 平成10年4月に
 私は札幌中央形成外科の
 副院長に採用していただきました。
 副院長に就任するまでは、
 毎週、土曜日や休日に
 帯広から札幌まで通い、
 武藤先生に手術を教えていただきました。


札幌中央形成外科副院長時代
武藤靖雄先生撮影

“開業への思い⑥”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    武藤先生はほんとに心の広い お優しい先生だったのですね。 本間先生のお人柄も素晴らしいからだと思います。 年齢を重ねてからの転職や開業は想像以上に大変だと思います。

  2. なっちゅん より:

    いいチャンスが巡って来ましたね。
    渡りに船。
    本間先生は開業する運命だったんですよ。

    失礼ながら、お写真、初々しいです。

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