医学講座
褥瘡の治療法④
難しいのは感染がある褥瘡です。
もともと全身状態が悪く、
体力も免疫力も低下した患者さんに褥瘡ができます。
循環不全もあると…
あっという間に深い褥瘡になります。
そこに多剤耐性の強力な菌がつくと大変です。
■ ■
深い褥瘡に感染すると…
イソジンを塗っても治りません。
褥瘡の下に膿がたまっていることがあります。
40℃近い高熱が出ることもあります。
そんな時は医師の出番です。
全身的な抗生物質投与。
手術で切開することもあります。
■ ■
なっちゅんさんからのコメント。
ガーゼにイソジンを付け穴を開けたラップを患部に貼り完治しました。
この時のイソジンは、
創を消毒するという意味もありますが、
患部から菌を侵入させないという目的で使ったように思います。
痛い治療にも意味があるのです。
■ ■
ポイントは、
穴を開けたラップです。
浸出液が出て、
感染が疑われる時は、
ラップで覆ってしまうと、
中で菌が増殖するリスクがあります。
ラップで重傷感染となる例があります。
■ ■
日本褥瘡学会では、
ラップ療法についての見解を出しています。
いわゆる「ラップ療法」は、医療用として認可された創傷被覆材の継続使用が困難な在宅などの療養環境において使用することを考慮してもよい。
ただし、褥瘡の治療について十分な知識と経験を持った医師の責任のもとで、患者・家族に十分な説明をして同意を得たうえで実施すべきである。
私は感染創にラップは使いません。
“褥瘡の治療法④”へのコメント
コメントをどうぞ
曖昧な知識だけでは褥瘡の治療は危険なんですね。先生ならラップは使わない。 過呼吸にビニール袋はいいのか悪いのかも曖昧でよくわかりません。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございました。過呼吸にはビニール袋も紙袋も使わないのが今の主流のようです。専門家の先生に聞いたことがあります。
看護師さんからイソジンの治療をしていいか、そういえばきかれました。
褥瘡、怖いですね。
今は体位交換がしっかりされているか、観察してみます。
それから褥瘡が再度出来てないか聞いてみます。
母を守るために、とても役立ちました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
先日愚息の同級生が過呼吸になり担任がビニール袋を使ったそうですが、医療従事者でさえ間違った知識を持っているので、褥瘡なども正しい処置の知識を研修やマニアル本などで正しい知識を医療従事者、介護してる方などに教えて欲しいです。