医学講座
レーシック12人が損賠請求
平成26年12月18日、朝日新聞朝刊の記事です。
レーシック巡り、12人が損賠請求 「術後に不具合」
視力回復のレーシック手術で目に不具合が残ったなどとして、「品川近視クリニック」と「錦糸(きんし)眼科」で手術を受けた全国の12人が、眼科を運営する二つの医療法人社団(いずれも東京都港区)に計約8千万円の損害賠償を求める訴えを12月17日、東京地裁に起こした。
同手術はレーザーで角膜を削って視力を矯正するもの。訴状によると、12人は2006~2013年に手術を受けた結果、物がはっきり見えなくなったほか強度の目の疲れや痛みなどが出た。二つの眼科で学会が定める指針に反する角膜の削りすぎがあったと主張。手術によるデメリットの説明も事前になかったと訴えている。
弁護団は12月21日午前10時~午後5時、手術による健康被害について無料の電話相談(03-6869-6176)を受け付ける。
品川近視クリニックと錦糸眼科はいずれも「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
暴風雪警報が出た札幌は朝から晴れです。
小中学校は臨時休校になったのに、
雪は降りませんでした。
北海道東部では、
大きな被害が出ています。
被害に遭われた地方にお見舞い申し上げます。
■ ■
近視矯正のレーシック手術。
残念な報道です。
私は職業柄、
よくレーシックの相談を受けました。
私は、
新しいものは、
何でも積極的に受けたり取り入れたりします。
でもレーシックには、
超慎重派です。
■ ■
患者さんから相談を受けた時には、
複数の信頼できる眼科医に相談すること。
国公立病院でレーシック手術をはじめたら、
よく考えて受けること。
絶対に、
激安レーシックや、
キャンペーンレーシックを受けないこと、
院長特別価格があるところは避けること、
とにかくおすすめしない派です。
■ ■
以前にも書きましたが、
私たち形成外科医は、
自分たち自身が眼瞼下垂症手術を受けています。
育毛剤を使っている先生もいますし、
自毛植毛を受けている先生もいます。
おかしなことに、
レーシック推進派の眼科医は、
めがねをかけている先生が多いのです。
■ ■
品川近視眼科で手術を受けて、
視力が回復した人がいます。
錦糸眼科は札幌出身の院長先生です。
今回の提訴がどうなるかわかりません。
術前の説明で、
物がはっきり見えなくなることがあります
強度の目の疲れや痛みが出ることがあります
…という説明があったのでしょうか?
■ ■
暴風雪警報が出て、
小中学校が休みになったのに、
雪が降らなくても被害はありません。
それだけの準備をすることは必要です。
友人紹介割引
今だけ限定割引
♡♡キャンペーン価格♡♡
こんな広告にだまされて、
視力が悪くなったら大変です。
私はレーシック超慎重派医師です。
“レーシック12人が損賠請求”へのコメント
コメントをどうぞ
術前の説明は患者にしっかり詳しくするべきです。時効になったので話せますが、脊髄腫瘍の手術のあと頸椎が悪くなり手術することになりましたが、説明は私にとって頸椎手術は盲腸レベルの簡単なものです。としか説明を受けなかったので軽い気持ちで手術したら100人に一人の後遺症がでました。腕が挙がらなくなったのです。それからは当時教授だった荻野先生、腕の先生、肩の先生が診察にきて大騒ぎになり、なんて術前説明を受けたか?まで聞かれました。おかげさまで神経を勉強されていた若い先生の指導で三週間で少し挙がるようになり半年で元に戻りました。 私も網膜剥離でレザーをしてからかえって目がみえなくなったようです。 医者選び、セカンドオピニオンも大事だと思います。
レーシック、失敗がないなら、将来、緑内障になった時点で手術可能なら是非受けたいです。
ですが、先生が慎重派とのことで、やめました。
今日の日記では超慎重派に変わってますね。笑
友達が東京の錦糸眼科で受けて成功しました。
だからデメリットがなくなれば受けるなら錦糸眼科でとは思ってましたが怖くなりました。
まだまだ未知の手術ですね。
私が生きてる間に安全な手術となるんでしょうか?
なっちゅん様
緑内障になるとレーシック手術受けられるのですか?先日の検査で緑内障?と言われ1月頭に検査があります。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
緑内障はこわい病気です。しっかり検査を受けてください。レーシックも受けないでください。
本間先生、ご無沙汰しておりますm(_ _)m
2009年にも銀座眼科が起こした集団感染に対して集団訴訟が起きましたが、これは一医師が引き起こした事件です(溝口医師には実刑判決)。今回の品川近視クリニック訴訟は多数の眼科医が関わっていて、眼科医に対する信頼を根底から揺るがす事件になるかと思います。品川近視クリニックの最高顧問は元日本眼科学会理事長。クリニックの医師すべてが日本眼科学会が認定した眼科専門医。眼科外科手術医が集まる日本白内障屈折矯正手術学会は昨年12月の消費者庁によるレーシック手術注意喚起に対して批判声明を発表。坪田一男慶應義塾大学教授率いる安心レーシックネットワークも消費者庁批判。レーシックに関わっている医師のだれもが美容外科系のレーシッククリニックを公に批判しないという状況が続いています。
http://lasiklove.hatenablog.com/entry/2014/09/11/213201
さくらんぼ様
本間先生よりレーシックを受けると将来緑内障の手術が受けられないことがあると教わりました。
それもあり踏みとどまっています。
お大事になさってくださいね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
緑内障ではなく、白内障だったように記憶しています。
品川近視クリニックの関係者に話しを聞いてきましたが、弁護士団の一方的な報道に憤りを感じているようでした。
この件と関係ありませんがクレーマー(最初からクレームを付けてお金を貰うことが目的の人)と呼ばれる人達もいるのは事実なので、これからの裁判で事実明らかにして欲しいと思っています。
本間先生
そうでした。
義父が白内障で、友達が緑内障だったので混同してしまいました。
失礼しました。
確かにレーシックの安全性を立証したいなら、自分達が手術を受けて証明したら、という話ですよね。
今はどうなんですかね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
札幌駅北口に大きな看板を出したレーシック専門の眼科がありました。今は無くなっています。ご自分でレーシック手術を受けている先生もいますが、私が信頼する眼科専門医は全員めがねです。