医学講座
唇裂口蓋裂同時手術
昨日(2014年12月13日土曜日)、
第29回北大形成外科アカデミーが、
京王プラザホテル札幌で開催されました。
北大形成外科の勉強会です。
関連施設のからの報告、
大学院生の研究発表、
特別セミナーの3部構成です。
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昨日一番勉強になったのが、
特別セミナー『NEW ERA』でした。
新時代の治療という意味です。
3つの発表がありました。
私が特にすごいと思ったのが、
片側唇顎口蓋裂の一期手術:全症例の検証
北海道大学形成外科准教授、小山明彦先生です。
■ ■
簡単に説明します。
唇裂手術は生後3ヵ月で体重6㎏以上、
口蓋裂手術は生後1歳6ヵ月と、
2回に分けて手術をするのが、
現在の主流です。
だいたいどこの病院でも
この時期に2回手術をしています。
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唇顎口蓋裂の子供さん、
口唇(くちびる)も、
口蓋(こうがい:口の中)も、
同時に手術ができたらどんなにいいか?
長い間、形成外科医の夢でした。
さまざまな手術が検討されました。
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今までの方法では、
残念なことに、
メリット≦デメリット
同時手術によるデメリットが大きく実現されませんでした。
北大形成外科の小山明彦先生は、
これを実現されました。
形成外科医にとっては、
青色LEDに匹敵する大発見です。
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成功の秘訣は、
術前顎矯正でした。
北大歯学部矯正科との、
適切な共同研究が実を結びました。
片側唇顎口蓋裂の赤ちゃんが生まれたら、
北大形成外科の小山明彦准教授です。
北海道まで来る価値があります。
素晴らしい治療です。
“唇裂口蓋裂同時手術”へのコメント
コメントをどうぞ
ちかくでそのような子供を見たことはないのですが、子宮手術で 済生病院に入院していたとき病院内を歩いていたら皮膚科のところに形成外科とはこんなことをしていますと子供さんの口と唇だけ映っていて術前と術後の写真が貼ってあり、へーぐらいに見てました。それは遺伝なのですか?突然変異なんでしょうか?
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
原因はわかりません。卵子から赤ちゃんの組織ができる時に何らかの異常が生じることはわかっています。生命にかかわることはありませんが、言語や歯並びにも影響があることがあります。いい先生に手術をしていただくことが大切です。
画期的な術式が発表されたんですね。
私の職場に手術したなって思う人がいました。
同僚の口からもその話題がでて驚きました。
今は医療も進んでますし、いいドクターを探すことですね。