医学講座
患者になってわかること
医者が患者になって、
はじめてわかることがあります。
昔、勤務していた釧路労災病院で、
新田一雄(にったかずお)院長先生の
手術を担当したことがありました。
私はまだ若造だったので、
手術は北大から助教授の先生にいらしていただき、
無事に終了しました。
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足底にできた血管腫でした。
良性の血管腫でしたが、
大きめの血管腫だったので、
手術後は病室で、
ベッドの上で安静にしていただきました。
歩いて加重がかかると、
傷が開くおそれがあります。
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プロからのコメント
2009年10月28日の院長日記です。
朝、院長先生の回診に伺った時です。
『いやぁ~』
『ベッド上で安静というのが…』
『こんなに大変だとは思わなかったよ』
『部屋の電気を消そうと思っても…』
『ドアのところにしかスイッチがない』
『こんなことで看護婦さんも呼べないし…』
『自分が入院するまで気付かなかった』
と私に話してくださいました。
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新田先生は私が尊敬する、
大先生です。
もう故人となられてしまいましたが、
元北大第一外科助教授で、
釧路労災病院を築かれた方です。
そんな大先生でも、
部屋の電気のスイッチに気付かなかったことを
院長として恥ずかしいと話されていました。
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酒田市の本間市長さん。
さくらんぼさんのコメントには、
議会で話されてる本間市長さんを拝見しましたが、
咽頭ガンの手術をして
器械をあてて話されているとは、
はじめは気がつかないほどでした。
かなり訓練なさったのだと思います。
…と書かれていました。
本間正巳市長さんなら、
病人や弱い立場の人に、
より優しい市政ができると思います。
がんばっていただきたいと願っています。