医学講座
日本形成外科学会③
今日は朝7:50からのモーニングセミナーから参加しました。モーニングセミナーではサンドイッチなどの軽食が出て、それを食べながら講演を聴きます。コーヒーは出ないので、少し眠たくても居眠りをしないように気をつけます。演者は長崎大学形成外科の秋田先生。最先端の再生医療を使ったキズの治し方について講演がありました。糖尿病や外傷などで、グチャグチャになった足をどう治すのか?という講演です。私も昔はこんな治療をしていたなぁ~。と懐かしく想い出しながらお聴きしました。
その次はレーザー。札幌スキンケアクリニックの松本敏明先生のイチゴ状血管腫についての講演が印象的でした。レーザー一筋にこの道30年。30年前から治療した患者様の経過を反省を含めて供覧されました。
お昼にはランチョンセミナー。お昼もお弁当が出ます。私が聴いたのは‘形成外科保険診療について’。この保険診療についてのランチョンセミナーは形成外科学会で最も人気があるセミナーです。会場も満員で居眠りする人もいません。形成外科では保険診療で診察しますが、請求方法が悪いと‘査定(サテイ)’といってお金がもらえなくなります。
保険診療をしていると、不正請求でなくても、厚生労働省が決めた‘しきたり’通りに請求しないとダメなのです。この保険請求の決まりがなかなか難しく、学会員であれば誰でも共通した悩みなので参加者がたくさんいます。
午後は山形大学医学部整形外科の荻野利彦教授の特別講演をお聴きしました。荻野先生は北大のご出身で、一時札幌医科大学教授もなさっていらっしゃいました。先生のライフワークは手の先天異常。生まれつき指が6本あったり、指が足りなかったり、あっても極端に短かったり、さまざまな異常があります。荻野先生はこの手の先天異常の世界的権威です。先生のすごいところは、そんなに偉い先生なのに、偉ぶらないのです。実に謙虚です。小柄な先生ですが、手術がとてもお上手です。もし、生まれた子供が手や足に先天異常があれば、荻野教授がお薦めです。
その後は、眼瞼下垂の発表を聞きました。正直に言って、小切開による眼瞼下垂症手術は当院の方が上だと思いました。自分の方法に自信が持てました。そのうち米国形成外科学会誌に投稿しようと思いました。