医学講座

日本形成外科学会②

 今日は午前8:00から学会に参加しました。学会はホテル日航東京で行われています。ホテルの1階を貸切って、発表会場だけで1~5まで5会場があります。つまり、午前8:00から第1会場:外傷。第2会場:鼻。第3会場:美容外科。第4会場:頭頚部(トウケイブ)。第5会場:植皮。と5つの分野に分けて口演がはじまりました。
 一人で全部は聴けませんので、私は第3会場の美容外科を聴きました。会場ごとに聴衆の数が違います。一番人気があるのが美容外科の会場です。
 どの先生の発表も興味深い内容です。手術してからの経過観察期間が短い発表などは、ほんとうに良い結果が出ているのか?もう少し慎重に検討しなければならないのでは?とコメントされていました。よくこの手術法は○○学会で発表しました。と宣伝しているクリニックがありますが、ただ発表するだけでは認められません。もちろん発表することが大切ですが、それを英文論文にして米国形成外科学会雑誌などに掲載されると、はじめて世界から認められたことになります。医学の世界は厳しいものです。
 はじめて学会に参加した頃は、その発表が本当か嘘か見分けられませんでした。25年も参加していると‘ウソ臭い’発表はわかるようになります。発表者本人だけが自己満足しているような内容もあります。
 今日の発表でためになったのは、豊胸術に関する3人の外国人の発表でした。米国ミネソタ大学のCunningham先生の講演。米国でもシリコンインプラントが承認され、豊胸術に使われるようになりました。一番大切なのは、優秀な医師に手術してもらうこと。当たり前のようですが、米国でもいい加減な先生がいるようです。メーカーが合併症を防ぐために、セミナーを開催し術式を確立してからは、カプセル拘縮という合併症が少なくなったそうです。
 豊胸術に関しては、表面のツルツルしたバッグかザラザラのバッグか?という2つの選択があります。私は南雲先生の教えの通り、ツルツルのバッグを大胸筋という筋肉の下にいれています。今日の3人の先生の発表では、痩せた体型でAカップも無いような方には、この筋肉の下にツルツルのバッグを入れるのが一番自然に見えるということでした。自分が行っている方法が世界で一番の方法だと確信できました。
 今日は、これから北大形成外科の同門会があります。同じ釜の飯を食べた仲間と、久しぶりに会うのも学会の楽しみの一つです。明日も朝7:50からモーニングセミナーがあります。今日も遅くならないように帰って寝ることにします。

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