医学講座
京都アニメーション放火事件
京都アニメーションで、
建物にガソリンをまいて放火した火災が報道されています。
41歳男性の犯人も受傷しています。
33人の死亡が確認されています。
ほんとうに残念な事件です。
心からご冥福をお祈りいたします。
■ ■
病院に搬送されて治療を受けている方が、
たくさんいらっしゃいます。
大やけどの治療は、
これからが大変です。
一度に33人が亡くなった事件も、
一度に何十人もの人が重症熱傷を負う例も、
きわめてまれなことです。
■ ■
現在の治療状況はわかりませんが、
報道されている被害者の負傷状況から、
京都の病院だけで治療をするのは、
大変だと想像します。
日本熱傷学会で、
大規模災害が起きて、
多数の重症熱傷患者が発生した場合の対策を検討したことがありました。
■ ■
北海道で、
重症熱傷の治療ができる医療機関は限られています。
私がJA帯広厚生病院に勤務していた時に、
何人の患者さんを引き受けられるか調査を受けました。
スタッフの数にもよりますが、
形成外科専門医2人と、
形成外科医1人の3人体制では、
3人が限度と回答した記憶があります。
■ ■
重症熱傷の患者さんが入院されると、
私たちは家に帰れなくなりました。
全身状態の管理からはじまり、
焼けてしまった皮膚を除去して、
皮膚移植の手術が何回も必要になります。
とても大変な手術です。
一日にできる手術は限られています。
■ ■
一度に30人以上の患者さんが、
重症熱傷になった例は、
昔の三菱大夕張炭鉱の爆発事故がありました。
私は当時中学生でした。
東京では新宿バス放火事件がありました。
活躍されたのが、
東京女子医大形成外科の先生たちです。
■ ■
この新宿西口バス放火事件では、
死者6人、
重軽傷者14人でした。
今回の京都の事件が、
いかに大きな被害かわかります。
救命救急センターや、
形成外科の先生たちにがんばっていただきたいです。
亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。
“京都アニメーション放火事件”へのコメント
コメントをどうぞ
本間先生が焼身自殺は
死ぬまで意識があって痛く苦しむ
と書かれてたのを
思い出していました。
亡くなった方、
本当にやりきれない気持ちです。
どんなに痛かったことでしょう。
大やけどをされた方は
まだ尚この先、痛みとの闘いです。
受け入れ先のことまで
考えが回りませんでした。
お医者様や看護師さんも大変ですね。
心より
亡くなった方のご冥福をお祈り致します。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。報道によると亡くなった方たちは一酸化炭素中毒とのことなので苦しんだ時間は少なかったと思います。重症熱傷の患者さんたちの治療はこれからが大変です。がんばって治療に耐えていただきたいです。
まだ安否がわからないのは、判別がつかないのでDNA鑑定が必要なのでしょう。やけどの治療がどんなに大変か今までのブログで知りました亡くなられた33人のご冥福をお祈りすると共に、身元がわかり早く家に帰れます様願っています。治療は京都の形成外科医師ので皆さんで頑張っていただきたいです。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。熱傷治療は京都の病院だけではなく京阪神や名古屋の救命救急センターの協力も必要かと思います。救命救急センターの先生や看護師さんたちは大変だと思います。必ず救命してくださると信じています。
いつもの日常を過ごせる
はずだったのに急に未来が
閉ざされる。誰も幸せに
ならない本当に悲惨な事件だと
思います。そして今も懸命に
治療を受けてる方、助けようと
してくれているお医者さま
医療従事者の方、大変なことだと
思いますが頑張って欲しいです。
お亡くなりになられた方の
ご冥福をお祈りいたします。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私が治療を担当させていただいた重症熱傷の患者さんたちも『ある日突然の事故』でした。熱傷治療は大変です。がんばって治療に耐えていただき、またいいアニメを制作していただきたいです。