医療問題
第98回日本美容外科学会①
2010年6月28日に東京ドームホテルで行われた、
第98回日本美容外科学会の報告です。
日本には日本美容外科学会という
同姓同名の学会が2つあります。
一つは形成外科系の日本美容外科学会です。
もう一つはいわゆる十仁学会と言われる日本美容外科学会です。
今回の学会は十仁系の日本美容外科学会です。
■ ■
学会長は横浜サンクリニックの呉相俊(くれそうじゅん)先生でした。
テーマは
~とことん語ろう、学会で~
今までの学会と違って…
ノーネクタイのクールビズ学会でした。
内容も豊富で、
韓国からも
ソウルのShimmianクリニックのJung先生ほか、
たくさんの先生が参加されました。
会長の呉(くれ)先生に感謝いたします。
■ ■
今回の学会の一番のトピックは、
2つの日本美容外科学会を
1つにすることでした。
私のように…
両方の日本美容外科学会の会員で、
2つの学会に出席している医師は稀です。
形成外科系の日本美容外科学会は、
なかなか門戸を開かないという事情もあります。
■ ■
2つの学会を1つに…
ということを願っている先生は多いのですが…
強硬に反対する先生もいらっしゃいました。
今回の十仁系日本美容外科学会では、
美容外科発展のためには、
形成外科系だの
非形成外科だのと言っている時代ではなくなった…
という意見が大多数でした。
■ ■
高須克弥先生のご尽力で、
今後、よい方向へ向うと信じています。
最愛のシヅ先生を亡くされた高須先生は、
最前列で学会を最初から聴いていらっしゃいました。
お元気そうに発言されていらっしゃいました。
ただ…
乳癌のリスクが高い人に…
予防的に乳房切除を行って…
同時に再建してしまう…
というディスカッションの中で…
■ ■
富士見産婦人科病院事件というのが昔あって、
たくさんの女性の子宮摘出をして…
大きく報道されたことがありました。
当時はとんでもない医師だと…
社会的に大きな非難を浴びたけれども…
富士見産婦人科病院の
癌再発率はゼロでした。
もしシヅ先生が…
富士見産婦人科病院の患者だったら…
死ななくても済んだのでは…
という思いがします。
■ ■
と発言された時に…
高須先生の声が…
少し涙声になった気がしました。
最先端の医療で…
できる治療はすべて行っても…
シヅ先生は亡くなってしまいました。
将来は…
子宮がんになる確率が極めて高い女性は、
子宮摘出をするという選択もあるのか…
と考えてしまいました。
高須先生、
シヅ先生のご供養のためにも、
2つの学会を一つにしてください。
“第98回日本美容外科学会①”へのコメント
コメントをどうぞ
子宮摘出した者として、あるべきものを取ってしまうと言うのは 男性にはわからないかも知れませんが、女性で無くなったような喪失感があり 回りの人の配慮が大切だと思います。ただ 母の姉は毎年子宮癌検診を受けていたのに、検診した二ヶ月後 卵巣癌が転移して亡くなりました。 癌になるよりましだから、取ってしまおうと思う人はまれだと思います。シヅ先生のご冥福をお祈りすると共に 二つの学会が一つになり発展することを祈念いたしております。