医学講座
海外医療ボランティア
今日は2020年11月15日(日)です。
北海道からはじまった感染拡大が全国に広がっています。
札幌では薄野から感染が拡大しました。
医療施設や老人施設にも感染が拡大しています。
マスクや手洗いを、
また春先のように徹底すべきです。
換気が悪いところへ行かないことです。
■ ■
第38回日本頭蓋顎顔面外科学会
…で教えていただいた、
海外医療ボランティアは素晴らしいことです。
考えさせられる問題もいくつかありました。
今回は5人の先生が発表されました。
①岡山大学形成外科の松本洋先生がミャンマー。
②琉球大学形成外科の清水雄介先生はコートジボワールとバングラディシュ。
③兵庫医科大学形成外科の西本聡先生がミャンマー。
④昭和大学形成外科の土佐泰祥先生がマダガスカル。
⑤大阪市立総合医療センター形成外科の今井啓介先生がエチオピアでした。
■ ■
昭和大学形成外科の土佐泰祥先生は、
昭和大学から麻酔科の先生や看護師さんも同行して、
マダガスカルの病院で手術をなさっていました。
エチオピアに行かれた今井啓介先生は、
英国から指導医クラスのベテラン麻酔科医がいらしてました。
エチオピアの医療器材は英国から運ばれ、
立派な機器がそろっていました。
■ ■
一番過酷な環境で手術をなさったのが、
琉球大学形成外科の清水雄介先生と名古屋の上敏明先生の、
コートジボワールでした。
現地の麻酔科の先生より、
清水先生の方が気管内挿管が上手でした。
過酷な状況の中で手術をするのが、
いかに大変かわかりました。
■ ■
現地の病院は、
日本と比較すると衛生的とは言えず、
患者さんの栄養状態もよくない悪条件です。
そんな中で唇顎裂の手術をするのは、
ほんとうに大変だと思います。
逆に言うと、
大変な状況でもちゃんと手術ができるのが、
素晴らしいことだと思いました。
形成外科医としてやりがいのあることだと感じました。
真の形成外科医です。
“海外医療ボランティア”へのコメント
コメントをどうぞ
誰もが適切な医療を
受けられると幸せなのですが、
たまたま生まれた国の違いで
症状の悪化による生活の質や
命を落とす人も少なくないので、
衛生面、設備面も整っていない
場所で最高の手術を提供できる
ことは本当にすばらしいお医者さま
だと思います。真に信じていい
お医者さまだと思いました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。設備がないからできないではなく、そこの設備でできる最善の治療をしてあげられる技術と知識がすごいです。手術でよくなった現地の人の笑顔が最高でした。ノーベル平和賞です。
海外医療ボランティア
素晴らしいですね。
過酷な状況下でも
手術を出来るとは……
医療ドラマでしか見た事がありませんが
大変そうでした。
コロナ、怖いです。
布マスクは不織布マスクより劣ると
報道で見たので
不織布マスクに変更しました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。どんなところでも手術ができる技量があればたとえ大災害になっても大丈夫です。すごいと思いました。私も不織布マスクがいいと思います。
よく救急車の人の気管内挿管をさせていただけないか?と、手術前アンケートが来ますがただでさえ喉が痛くなるので、いいえにまるをしますが先生ならさせるでしょうか?発展途上国の人も悩みが少なくなるといいですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。そんなアンケートは知りませんでした。救命救急士も気管内挿管の時代になったのですね。以前はラリンゲルマスクだったと記憶しています。私だったらどうしますかね? 指導医がついていればいいかな?でしょうか。
啓発が足りないだけなのかもしれませんが、日本から発展途上国の医療援助に日本から参加されている医療従事者の方々がたくさんおられます。公的、民間、様々団体がありますが、私の知人にも国内の自身の仕事を調整し、東南アジアとアフリカへ毎年医療ボランティアで訪れています。
その活動主旨に共感できても、なかなか自身が現地に赴いて活動するまでは無理なことが多いですが、できる範囲でサポート(会報誌を読む、募金する、講演を聴いてみる 等)をしていきたいと私は考えています。
世界では日本人は尊敬されています。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。申し訳ございません。私の言葉足らずなところがありました。形成外科領域で唇顎口蓋裂の海外医療ボランティアを行っている先生は少ないと思います。国境なき医師団で紛争地域に行かれて砲火の下で命がけの医療支援をなさっている先生の講演をお聞きしました。中嶋優子先生は国境なき医師団の理事です。唇顎裂の手術は外傷の手術とはちょっと違います。口唇が割れているという形態の異常です。日本では赤ちゃんのうちに手術をします。コートジボワールでは大きくなるまでくちびるが割れたままで、言語も不明瞭でものも上手に食べられない人がいました。途上国でも形成外科の手術が必要だと痛感しました。
先天異常である口唇口蓋裂児の手術が何故、必要かといえば、①母乳を上手く吸えない、嚥下、咀嚼が上手く出来ないことです。よだれ(流えん)が垂れてきてしまうとかもあり、気管に入ってしまって②誤嚥性肺炎になったり、(他、中耳炎にもなることもあり)生命の危機や死亡に繋がる事もあるためだと考えます。また、口蓋裂により顎の発育不全、歯並びが悪くなり【発音】上手く出来ない、いわゆる構音障害になり③【発達】に遅れが出てしまう可能性が高いことですね。
(※舌が一定の長さがあって、前歯があってその前歯の裏に舌をあてて発音してたりします。口唇口蓋裂児の場合、舌の長さに問題は無くても前歯などの歯並びが悪くなり、発声時の軟口蓋の動きも悪くなり、鼻に息が漏れて開鼻声とか嗄声とか、鼻咽腔閉鎖不全により、上手く発音が出来ず構音障害に陥ってしまう)
あと、④整容面から見て、不利益が出り偏見や差別を受けるリスク等があると推測します。
口蓋裂の手術をする事は、発達の遅れ予防する、【生命の質=生活の質(Quality of life)の向上】の為に必要な手術で、形成外科医の貢献度は大きく素晴らしいことと感じます。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。唇顎口蓋裂の子供さんの手術は外傷の治療や手術とは違います。設備が不十分な病院で行うのは難しいです。清水教授と上先生は決して十分とは言えない病院で見事にきれいに治していらっしゃいました。なかなかできるわざではありません。