医学講座

市立札幌病院_2025年度14億円赤字見通し

 今日は2025年3月12日(水)です。
 北海道新聞に市立札幌病院の赤字が載っていました。
 私は国の政策の影響があると考えています。
 市立札幌病院 2025年度14億円赤字見通し 経営改善見えぬ抜本策
 赤字経営が続く市立札幌病院(札幌市中央区)は、改善への道筋が不透明な状況が続いている。新型コロナウイルス禍で一般患者の受け入れを制限した影響が現在も続き、新年度の病院事業会計予算案では14億円の赤字を見込む。市は次期中期経営計画の骨子案をまとめ、デジタル技術を活用した業務効率化などに取り組む予定だが、抜本的な解決策は見いだせていない。
 同病院の2023年度の経常収支は前年度比15億9243千万円減で、14億3396万円の赤字だった。赤字は5年ぶり。2020~2022年度はコロナ用病床の確保に伴う補助金が経常収益を押し上げていたが、2023年5月のコロナ5類移行で補助金は終了。一方、受け入れを制限した患者は戻らないまま、再び赤字に転落した。
 同院の病床利用率は、2019年度は81.9%だったが、コロナ下では57~67%で推移。2023年度に72.9%、2024年度の1月末までの利用率は77%で、コロナ前の水準に戻っていない。
 市は慢性的な赤字状況を改善するため、次期中期経営計画(2025~2028年度)の骨子案を昨年12月下旬にまとめた。
 新たな取り組みとして、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用し、オンライン予約システムの拡充や医療保険事務の効率化などを図る。このほか、医師に代わって医療行為を行える「特定認定看護師」の養成や中等症・重症患者の受け入れ強化も盛り込んだ。中期経営計画の具体的な収支目標は今後検討する。
 新年度予算案では前年度比1.9%増の307億円を見込む。同院は「患者の受診動向は読み切れない部分もあるが、経費削減に取り組み、効率的な病院経営を目指したい」としている。(今関茉莉)


(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 市立札幌病院は私が医師としての青春時代を過ごした病院です。
 自分が患者になったら入院したい病院です。
 上の経常収支の推移で黒字になったのは、
 コロナ補助金のためです。
 国が医療費抑制政策を取っていて、
 紹介状がないと7700円も取られます。
 近くに住んでいる人も、
 職員も紹介状がないとかかれません。
 紹介状なしでも昔のように受診できるようにすれば、
 赤字は減ると(私は)思っています。

“市立札幌病院_2025年度14億円赤字見通し”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    市立札幌病院は5年ぶりの
    赤字なのですか。

    紹介状がないと7700円
    初診でかかるのですね。

    どんどん上がりますね。

    先生が書かれてるように
    昔のように受診出来れば
    赤字は回避できるような気がします。

    病院で勤務してる人も
    かかりにくいなんて
    愚の骨頂のような気がします。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。私が勤務していた1989年頃も毎年ずっと赤字でした。救急医療など不採算部門があるので仕方がないです。たまたまコロナで補助金があったので黒字になりました。病床利用率、2019年度は81.9%、2024年度の1月末まで利用率77%はかなり低いです。飛行機の搭乗率のようなものです。もっと気軽に札幌市民が受診できるといいのですが、国が決めた方針なので仕方がないです。病床利用率を上げるように職員もがんばっているのですが、、、難しいです。

  2. えりー より:

    市立札幌病院で妊娠判定を
    していただいて、
    出産を希望しましたが、
    3月の時点で、今年の分娩予約は、
    いっぱいですと言われました。

    札幌市民はもちろん道民にとっても
    大切な病院だと思います。
    赤字が解消できるように
    国に考えてもらいたいと思いました。
    私も紹介状なしに賛成です。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。昔は紹介状がなくても受診できました。職員ももちろん診てもらえました。今は職員でも他の病院からの紹介状がないと7700円を取られます。大きな病院はどこも同じようなシステムなので赤字が増えています。コロナの補助金が減ったことが大きな原因です。

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