医学講座
第39回日本熱傷学会(沖縄)④
昨日、沖縄から帰ってきました。
沖縄⇔札幌の直行便は…
一日一便しかないので…
お昼の便で帰りました。
学会は一日しか参加できませんでしたが…
沖縄へ行ってよかったと思います。
定年退職したら…
ゆっくり訪れたいと思います。
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札幌で第6回日本熱傷学会があったのは…
私が医師になった1980年です。
熱傷の『ねの字』もわからない時でした。
私の仕事は学会の写真係りでした。
レディースプログラムという、
偉い先生の奥様の観光ツアーの写真係りをさせていただきました。
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それから33年。
熱傷治療は進歩しましたが…
深く焼けてしまった皮膚を…
まったく元通りに治すことは…
残念ながらまだできません。
第39回日本熱傷学会(沖縄)②
…に書いたように…
今はフィブラストスプレーという薬のおかげで…
治りが格段によくなりました。
手術をしないで治す例が増えました。
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もう一つの進歩は手術器械です。
ダーマトームという…
皮膚を薄くスライスして採取する器械が進歩しました。
私たちが形成外科専門医を取得するのに…
最初の難関はダーマトームでした。
とにかく扱いが難しかったです。
難しかったのがパジェットと呼ばれるダーマトームでした。
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ドラム式ダーマトームとも言います。
Padgett-Hood型ダーマトーム
缶を半分にしたような器械に…
専用の糊をつけて…
皮膚を薄く採取する器械です。
とにかく扱いが難しかったです。
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Padgett-Hood型ダーマトームは今では使う人はなく、
専用の糊も販売されていないようです。
現在多く使われているのが…
電動式ダーマートームです。
AESCULAP(エースクラップ)社製の製品がよく使われます。
昔と比べて格段に皮膚が取りやすくなりました。
若い先生にパジェットの話しをしても通じないようです。
AESCULAP社製品はドイツ製です。
ドイツの切れ味は素晴らしいものがあります。