医学講座

粉瘤(ふんりゅう)の手術2013③

 粉瘤の手術2013のつづきです。
 粉瘤(ふんりゅう)は誰にでもできます。
 原因もはっきりしません。
 日本形成外科学会HPには…
 発生の原因は、判らない場合が多いのですが
 打撲や外傷などの後に起こることや
 ニキビ痕にできることもあります。
 皮膚の上皮成分(表皮や外毛根鞘)
 が皮内や皮下に落ちて袋を形成し、
 その中に粥状をした垢や脂が貯まってできた固まりです。
 …と書かれています。
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 釘(くぎ)を踏んだ後で足底にできた…
 ビキニラインの毛を抜いていた…
 脇毛を抜いていた…
 …という原因がはっきりしていることもあります。
 ただ…
 釘を踏んでもできないことが多いですし…
 毛を抜いてもできないこともあります。
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 粉瘤は他の皮膚腫瘍と違います。
 袋の中にたまった垢(あか)です。
 袋は薄く破れやすいです。
 破るとくさい垢が出ます。
 ですから…
 袋を破らないように…
 少し大きく切って…
 くさい垢が出ないように手術をします。
 これがふつうのやり方です。
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 傷あとを少なくするために…
 私はあえてくさいやり方をしています。
 どんなくさいやり方かというと…
 切開はなるべく小さくして…
 袋の周りを丁寧に剥離します。
 これが難しいです。
 感染しているとできないことがあります。
 ある程度剥離したら…
 袋から垢をしぼりだします
 ちょうど生クリームをしぼるようにぎゅ~っと押し出します。
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 そうすると…
 垢のにおいがすごいですが…
 小さな傷で大きな粉瘤を摘出できます。
 垢をしぼり出した後は…
 袋の取り残しがないように丁寧に確認します。
 感染している時は…
 垢と膿と血が出ることもあります。
 一度の手術で取れないこともありますが…
 こうすると傷を小さくすることができます。
 顔や首など目立つ部位にできた粉瘤におすすめします。
 形成外科の先生に相談してください。

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