医学講座
辞書に出ていない医者用語
医者の世界には、
独特の隠語があります。
日常診療で知っていると、
ちょっと役に立ちます。
多くは和製独語です。
ドイツ語の論文や教科書を読むことはまずありません。
でもドイツ語由来の単語はよく出てきます。
■ ■
こちらの千葉大学大学院臓器制御外科学教室の辞書が便利です。
外科研修医に贈る辞書に出ていない外科用語集です。
誰でも知っているのが、
カルテです。
診療録、診療情報、医療情報
Karte [独]
クランケ
患者
Kranke[独]
…も聞いたことがあるでしょうか?
■ ■
研修医の間によく使う言葉に、
オーベン
上級医、指導医
Obenarzt[独]
oben[独]「上に」という意味
ネーベン
下級医
Nebenarzt[独]
neben[独]「そばにいる」という意味
…という言葉があります。
オーベンにはお世話になりました。
■ ■
昔は教授外来について、
患者さんとのやり取りをカルテに書きました。
このカルテに書く人を、
ベシュライバー
患者と診察医のやりとりを記録する人、仕事
Beschreiber[独]と呼びます。
■ ■
大浦武彦教授が患者さんに説明するのを必死で聞いて、
それをカルテに書きました。
そうして説明の仕方を覚えました。
今は電子カルテの時代ですが、
オーベン
上級医の教えは大切です。
誰に習ったかというのがとても大切です
…というお言葉の通りです。
“辞書に出ていない医者用語”へのコメント
コメントをどうぞ
お医者様の世界に隠語があるとは
知りませんでした。
記憶するのが大変そうですね。
この中ではクランケだけTVドラマで
聞いた事があります。
前に息子がお世話になっていた小児科の
先生のカルテは手書きで英語?ドイツ語?
読めない難しい文字をスラスラお書きに
なっていました。
私が通っている婦人科の先生は、
パソコンで日本語を打っています。
さまざまなタイプのお医者さまが、
いらっしゃるのだと思いました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私の世代でドイツ語を使う先生は少ないと思います。そもそも授業でドイツ語が出てきませんでした。外国語はほぼ英語です。ドイツ人の先生と話す時すら英語です。もちろん韓国、中国、台湾の先生とも英語です。本文には書きませんでしたが、患者さんが亡くなることをステるとも言います。死亡するsterben[独]ステルベンというドイツ語の日本語読みです。世の中の流れで電子カルテが増えました。
医師の説明も難解な医療用語ばかり使われるとさっぱりわかりません。 主人が背骨の脇の骨を折った時 どこの骨を骨折したのか教えてくださいと、夜間救急外来のアルバイトみたいな若い医師に聞いたら『あなた達に話してもわからないでしょう』とバカにしたので そこの救命救急センター長は知り合いだったので年賀状のやりとりもしていたので ご自宅に電話をかけ話しをしましたら すぐに 病院に行って画像をみて詳しく説明してくださり、紹介状も書いてくださいました。 若い医師の方が偉ぶっていやです。 愚息の病院も電子化になっていなくて、全部手書きだとなげいていました。電子化にはお金がかかるとかで、
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。若いお兄ちゃんみたいな先生は説明の仕方を習わなかったのですね。医療面接という授業があります。模擬患者さんが相手です。学生の何倍も知識がある患者さんです。どんなに頭のいい大学に入った医学生でも模擬患者さんから不可をもらうと落第です。私はいい制度だと思います。病院の電子化にはお金がかかり、その上、毎年かなりの金額を払ってバージョンアップやメインテナンスが必要です。うちの奥さんからは電子カルテにしてから帰りが遅くなったと言われます。その日のうちにチェックして訂正しなくてはならないからです。もうすぐ63歳ですが毎日苦労して自分の頭をバージョンアップしています。
院長日記を拝読していろいろな言葉を覚えます。いろんな世界に知らない事があるのですね。いい先生から、学んだ言葉は、その思い出と共に忘れないでしょう。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。いい先生からいいことを教わるといい習慣が身に付きます。昔、おしんという番組で少女が奉公に出てそこのおかみさんから教わったのに似ています。変な美容外科に就職して金儲けだけを覚えたような先生もいるそうです。
酷似してますね。
大浦先生からの伝授
コツを上手く掴んで頑張られたんですね。
お医者様は人の命を預かるお仕事なので
覚える事が膨大だなぁとあらためて思いました。
昔、医療ドラマでクランケと使ってましたが
最近は聞かないですね。
ドイツ語はあとグーテンモルゲン?しかわかりません。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。クランケは使わないですね。患者さんがふつうです。『患者様』には違和感を覚えるので札幌美容形成外科では使いません。様だけつけたって診療内容や態度が悪ければダメです。
電子カルテなら、医者独特の雑な文字もすぐ読めるのでいいと思います。
バージョンアップしたり、不具合が起きるとめんどくさいとは思いますが。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。電子カルテのこわいところはシステムに不具合が生じると病院の全機能が止まるところです。飛行機ほどではありませんが、システム不具合で欠航になるのと同じように、料金計算などができなくなります。