医学講座
美容外科へ行く時の準備(既往歴編①)
既往歴(きおうれき)と読みます。
今までにどんな病気をした…?
どんな手術を受けた…?
…という
ご自分の、
病気の歴史のようなものです。
■ ■
医師が病気を診断する時に、
重要な手がかりとなります。
美容外科でも…
既往歴(きおうれき)、
特に手術歴が大切です。
今まで、
何回、埋没法の手術を受けた…?
わきがの手術を受けた…?
■ ■
実際の診療で困るのは…
はっきり覚えていないという人が、
実に多いことです。
高校生の頃に…
母親に連れられて…
二重の手術を受けた…
場所…?
先生…?
まったく覚えていません。
■ ■
最初の二重は…
3ヶ月で取れて…
大学に入る前に2回目をして…
22歳の時にもう一度しました。
また取れたので…
もう何回したか覚えてません。
最後は東京だったような…
■ ■
…というような方は、
珍しくありません。
二重が取れた原因がわからないと、
適切な手術法を選べません。
埋没の糸が何本も入っていると…
まぶたの裏側はがたがたです。
手術で糸を取るにも、
手術回数や先生がわかると…
糸を探す手がかりとなります。
■ ■
手術を、まったく覚えていない人でも、
手術前の写真があれば、
手術前の瞼の状態がわかります。
中学生や高校生の頃の…
学生証はありませんか…?
とお願いすることもあります。
残念なことに、
証拠隠滅のために…
昔の写真はないことも多いです。
■ ■
手術で瞼の中を見ると、
糸や傷で、
まぶたの中ががたがたになっていることがあります。
その方の既往歴が、
残っている糸や、
きずとしてわかる場合もあります。
美容外科ならではの苦労です。
表面からはわからないことが、
手術でわかることもあります。