院長の休日

「むかつく」もう日常語? 5割超が使用 国語世論調査

 平成24年9月21日、朝日新聞朝刊の記事です。
 「むかつく」もう日常語? 5割超が使用 国語世論調査
 すごい速い」や「むかつく」「1コ上」――。日常会話でこういった表現を使う人の割合がおよそ半数に上ることが、文化庁の国語世論調査で明らかになった。
 調査では、日常会話で使われる12の表現を取り上げた。「1コ上」は8年前の前回調査から6.1ポイント、「むかつく」は3.6ポイント増えた。いずれも、30代までの各年齢・性別層で4分の3を超え、全体の使用率を押し上げた。半数に迫りそうなのは「すごい速い」で48.8%だった。「まったり」や「なにげに」は20代、30代で6割前後の高い使用率、「がっつり」は20代男性で7割を超えたが、いずれの表現も中高年層への浸透はやや鈍い。
 文化庁国語課の担当者は「新しい表現は、使う人の割合が半数を超えると加速度的に増える。『むかつく』などは定着に向かうのでは」とみている。
 電子メールなど情報交換手段が多様化した影響も浮かび上がった。「漢字を正確に書く力が衰えた」とする人は、10年前の調査と比べて、25.2ポイント増の66.5%、「手書きが面倒」と感じる人は10.1ポイント増の42%、「口頭で言えば済むことも、メールを使う」とする人は、12.3ポイント増の29.5%になった。
 携帯電話などの情報機器は、これまでは文字を書く能力ができあがった人が使っていたが、今は能力形成過程の子どもも使う。今回の結果を受け、学校教育でどのような対策をするか、今後の検討課題にするという。国語世論調査は、日本人の国語に対する意識を調査して、国語政策に活用するため、1995年度から行われている。今回の調査は2~3月に全国16歳以上の男女3474人を無作為抽出し、6割から面接で回答を得た。結果は文化庁のホームページに掲載されている。(木村尚貴)
     
■この言い方する? しない?(数字は「する」と答えた人の割合)
(1)「あの人は私より1歳上だ」ということを「あの人は私より1コ上だ」と言う(56.9%)
(2)「腹が立つ」を「むかつく」(51.7%)
(3)「走るのがすごく速い」を「走るのがすごい速い」(48.8%)
(4)「ゆっくり、のんびりする」を「まったりする」(29.0%)
(5)「なにげなくそうした」を「なにげにそうした」(28.9%)
(6)「とてもきれいだ」を「チョーきれいだ」(26.2%)
(7)「正反対」を「真逆(まぎゃく)」(22.1%)
(8)「しっかり、たくさん食べよう」を「がっつり食べよう」(21.8%)
(9)「中途半端でない」を「半端ない」(20.1%)
(10)「とても明るい」を「全然明るい」(20.0%)
(11)「あの人みたいになりたい」を「あの人みたくなりたい」(18.8%)
(12)「寝る前に歯を磨きます。その時に…」を「寝る前に歯を磨くじゃないですか、その時に…」(17.7%)
■「にやける」「うがった見方」本来の意味は…
 文化庁の国語世論調査は、例年通り慣用句の使い方も調べた。「にやける」や「失笑する」、「うがった見方」を、本来の言い方で使う人は3割を切るという結果も出た=表。気配りの紋切り表現が減少傾向にあることも分かった。
 にやける失笑は、それぞれ本来「なよなよしている」、「こらえきれずに噴き出して笑う」という意味で、うがった見方は「物事の本質を捉えた見方」。うがつは「雨だれ石をうがつ」というように、元々「穴を開ける」「貫く」ニュアンスがある。文化庁国語課の担当者は「言葉の意味は時代とともに移ろう。本来の意味と違う意味も、使用が広がれば固定する可能性はある」と話す。
 一方、気配りの定型表現を見ると、「使うことがある」と答えた人が、13年前の前回調査から5ポイント以上増えたのは「お伺いしたいのは山々ですが」だけで、5.3ポイント増の40.3%。それ以外の表現はおしなべて減り、特に「お口に合うかどうか分かりませんが」「目の保養になりました」は約10ポイント下落した。
 さらに、前置き表現の一部は、意外に気配りと思われていないことも判明。「悪いけど○○してくれない?」は、「気配りは感じない」もしくは「かえって煩わしい」と答えた人の合計は、2ポイント増の60.6%だった。(木村尚貴)
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 私もよくむかつくを使います。
 よくむかついています。
 1コ上も使います。
 北海道の若い人は…
 同年代のことを…
 ためと言います。
 さすがに私は使いません。
      ■         ■
 走るのがすごい速いは…
 北海道の方言なのか…?
 昔から使っていた気がします。
 うちの奥さんは関西人なので
 とてもきれいだったを→
 とてもきれいかった
 …と言います。
      ■         ■
 漢字を忘れているのは…
 年齢のためもあると思います。
 とにかく字を忘れます。
 昔は辞書を引きましたが…
 今はパソコンか携帯です。
 便利な世の中になったものです。
 美しい日本語を大切にしたいと思います。

“「むかつく」もう日常語? 5割超が使用 国語世論調査”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    携帯で漢字変換するようになってから漢字が書けなくなりました。 山形は方言で 例えば電話を 本間賢一先生にかける時、「もしもし、さくらんぼでした。本間先生いらっしゃいますか?」と言うそうですが 、私の地区ではいいません。 むかつく はもう普通に若い人は使ってますよね。 美しい日本語、方言も残したいですね。

  2. ラズベリー より:

    ネットや携帯などの予測変換で楽してる為、古き良き言葉とか触れる機会(本、お年寄り、方言)が少ないかもしれないです。
    「すごい」→「は褒め言葉とか「すごーい」良い意味で、私は使っている事が多いです。調べるとプラス、マイナスどちらの面でも使われるみたいです。
    「すごい」→「非常に」、「とても」「すこぶる」とかに置き換えられますが、「すごい」と「非常に」の使い分けは、くだけた言い回しで「非常に」は、文書を書く時などに使うような気がします。
    「むかつく」は若者言葉で、ストレートでくだけた表現(怒り度が高い?)ですが、直接相手に発してしまう事と直接ではなく、第三者に愚痴で「むかつく」と話す事など分かれると思います。「むかつく」という表現は、ストレートでくだけている為に、前者になるべく使用しないよう心掛けたいものです。
    「むかつく」→「腹立つ(立腹)」「気分を害した」などたくさん言葉の表現はあるように思います。負の言葉でもあるので表現は選んだり丸くのほうがいいのかもしれません。
    「何気に」、「まったり」「がっつり」は普段、話し言葉で使っていて違和感ないです。

  3. なっちゅん より:

    殆ど当てはまってるみたいです(笑)

    私が20年位前に「ムカつく」と言ってたら
    母が「よくないことばだからやめなさい」と言ってたくせに、
    いつ間にか自分でも言ってましたよ(笑)

    その時期で使う言葉が変化していくのが現実ですよね。

    発端(ほったん)も、「はったん」で認められるようになったとか。

    只パソコンばかりしてるので、
    筆圧がなくなり、字も下手になって来ました。
    それは防ぎようが無いですね…
    自分で書くよりパソコンの方が雲泥に早いんですから。

    世の中は変わっていくものだと思います。
    日本語には由来する意味深い美しい日本語が沢山あります。
    それは忘れたくないです。

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