医療問題
内科医全員退職
平成19年10月19日、北海道新聞朝刊の記事です。
日鋼病院 内科医も全員退職へ
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【室蘭】医師の退職が相次ぐ日鋼記念病院(医療法人社団カレスアライアンス経営)で、新たに内科医3人全員が11月末で退職することが18日分かった。同病院では、3人を含め11月末までに13人の医師が退職予定。医師確保が進まなければ4月から休診中の産婦人科に加え、脳神経外科、循環器科、内科の3科も休診する可能性がある。
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同病院では、今年9月のカレスアライアンスの西村昭男前理事長解任を機に、西村氏に近い医師らを中心とした退職の動きが加速。9月末で5人が退職し、今月末に脳神経外科医1人が、11月末には循環器科の医師4人が退職することが明らかになっている。一方、産婦人科は大学病院の医師引き揚げにより今年4月から休診している。
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同病院は、19日に室蘭市内で開かれる西胆振医療圏関係者会議で、内科医を含めた医師退職の現状について報告する。
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平成19年10月16日、北海道新聞朝刊には次の記事も掲載されています。
日鋼病院問題で医師の慰留を要請 室蘭など3市長
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【室蘭】医師不足から、救命救急センターが事実上休止するなど、日鋼記念病院(室蘭市新富町)の体制縮小が進んでいることに関し、室蘭市の新宮正志市長、登別市の上野晃市長、伊達市の菊谷秀吉市長は10月15日、同病院を経営する医療法人社団カレスアライアンスの勝木良雄理事長に「退職の意思を示している医師が踏みとどまるよう伝えてほしい」と要請した。
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日鋼記念病院は、室蘭市など三市の救急医療を支える重要な病院であることから、三市合同で要請に踏み切った。
勝木理事長は要請に対し、「道内外の大学病院にお願いし医師確保に努めている」と述べるにとどまった。
同病院では、カレスアライアンスが西村昭男理事長を解任したことに端を発し、すでに退職した医師を含めて、10人の医師が11月末までの退職を申し出ている。
(以上、北海道新聞より引用)
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医療法人の内紛から、地域医療に混乱をきたしているのは、医療人としてとても残念です。
一番困るのは、地域住民です。内科の先生がいなくなった病院は異常です。
先生がいなくなってしまった病院からは、優秀なスタッフもいなくなってしまいます。
新しい先生が来ても、スタッフや住民と馴染んで診療が正常に戻るまでの時間がかかります。一日も早く混乱が収拾されることを祈念しています。