医学講座
手術中の確認②
手術中の確認という院長日記を…
ちょうど2年前の…
2008年12月21日に書いています。
ここから先は2年前に書いた内容です。
先生に質問なのですが、
こういう眼になりたい等、
眼の開きについて、
手術中に鏡で確認は可能なのでしょうか?
■ ■
眼瞼下垂症手術は保険適応の手術です。
美容目的の手術ではありません。
ですから、
あの女優さんの目になりたい。
目尻の垂れた部分だけを、
ほんの少しだけ切除して欲しい。
というご希望には…
残念ながら沿うことができません。
■ ■
それじゃ…
高いお金を払って…
TVで宣伝している○○美容外科へ行けば?
何でも願いが叶(かな)う?
かというと…
美容外科の自由診療で…
100万円を払ったとしても…
もともとの目からかけ離れた…
女優さんの目にはできないのです。
■ ■
人間の目は人種によって大きく違います。
眼球の大きさそのものが違うこともあります。
目を入れている、
眼窩(がんか)という骨が、
東洋人と西洋人では違います。
まぶたの厚さも、
脂肪のつき具合も違います。
■ ■
ですから、
どんなに高いお金を払っても、
元の顔や目と
まったく別人の顔や目にはできません。
美容外科の自由診療でも、
できない手術は…
『申し訳ございませんが』
『ご期待に沿うようにはできません』
とお断りすることがあります。
■ ■
眼瞼下垂症は眼瞼挙筋という筋肉が弱る病気です。
加齢による皮膚の弛緩(しかん:ゆるみ)が
原因のこともあります。
初診で診察した時に、
手術をすると、
どのような目になるかを手鏡でお見せします。
保険診療も自由診療も同じです。
■ ■
手術当日に手鏡で再度確認します。
手術前に確認したラインでマーキングをして、
手術をはじめます。
手術中に、
開き具合や左右のバランスを確認します。
保険診療も自由診療も同じです。
一番難しいのが、
もともと左右の開き方が違う方です。
何度か調整をすることもあります。
■ ■
総合病院の形成外科には、
外来にも病棟にも、
大きな手鏡があります。
キズの具合を見ていただく時、
キズの処置方法をご説明する時、
形成外科では手鏡が大活躍します。
書面によるインフォームドコンセントより、
手鏡による確認が大切だと思います。
■ ■
札幌美容形成外科以外の形成外科で
保険診療で
眼瞼下垂症手術をする場合も、
形成外科専門医であれば、
必ずラインの確認はするはずです。
ただ、
手術中にするかどうかは先生によります。
病院や‘先生’によっては、
出血多量で確認できないところもあります。
出血させない技術は札幌美容形成外科の企業秘密です。
(ここまでが2年前に書いた内容です)
■ ■
私の場合も…
手術中に目を開いたり閉じたり…
上を向いたりして…
大竹先生が確認してくださいました。
私は、
右側が重症でした。
肩こりも右が強く、
右の眼瞼挙筋が弱っていました。
手術前に自分では気付きませんでした。
■ ■
大切なのは…
手術中に確認して、
状態によって微調整をすることです。
他院で何度か手術を受けている方…
埋没法を何度も受けている方…
今まで何回手術を受けたかわからない方など、
瞼の中が傷だらけで…
何度、調整をしても治らない人もいます。
■ ■
もともと左右差がある方は…
この手術中の調整に苦労します。
片側だけ眉が上がっている人も…
超難しいです。
昨日も書きましたが…
私のもっとーは…
イメージは自然
自然な仕上がりを大切にします
です。
外人顔にはできません。