医学講座

眼瞼下垂手術に使う糸

 残念なことですが…
 どんなに手術中に確認しても…
 左右差が出ることはあります。
 手術から…
 しばらくしてから…
 下がってくることがあります
 私が手術をさせていただいた方にも…
 再手術や再々手術となることもあります。
 自分で再手術をしてみると…
 糸が切れたとか…
 糸がゆるんだことはありません。
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 大部分は、
 もともと弱かった眼瞼挙筋が、
 また伸びてしまったためです。
 他院で眼瞼下垂症手術をして、
 札幌美容形成外科で再手術をした患者さんの中には、
 吸収糸という、
 溶ける糸を使った例がありました。
 その方は、
 挙筋腱膜という組織を留めたところが…
 とれてしまっていました。
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 私の瞼の中には、
 大竹先生が固定してくださった糸が、
 片方に3本ずつ入っています。
 何の違和感もありません。
 この溶けない糸が、
 瞼(まぶた)をしっかり固定してくれています。
 私はせっかく治していただいた瞼を…
 大切にしています。
 洗顔の時もこすらないようにしています。
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 手術にどんな糸を使うかは…
 手術をする先生によって異なります。
 溶ける糸を使う先生でも…
 とても上手な先生もいらっしゃいます。
 世界中で一番使われている、
 溶ける糸は、
 米国ジョンソン・エンド・ジョンソンという会社の、
 バイクリルという製品です。
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 少し専門的になりますが…
 その糸の添付文書に次のように書いてあります。
 本品の縫合糸は吸収性であるため、
 緊張下組織を長期にわたり
 接合を要する部位には使用しないこと。
 簡単に言うと…
 眼瞼下垂症のような手術には使うな
 …ということです。
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 溶ける糸を…
 心臓の手術に使うことは禁止されています。
 医学部でも教えないですし、
 形成外科専門医でも知らない人がいます。
 眼瞼下垂症手術は…
 簡単な手術ではありません。
 先生を選んで…
 慎重に手術を受けてください。
 よい手術を受けると…
 とても快適になれます。

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