医学講座
下眼瞼変形の原因②(美容外科手術の失敗)
 アッカンベーの手術
 …という2007年9月26日の院長日記があります。
 私たち形成外科医はあっかんべー手術のスペシャリストです。
 重症のヤケドで目がアッカンベーになります。
 私はロシアから来た子どもの手術を担当しました。
 ヤケドであっかんべーになるのは、
 皮膚が焼けて、
 皮膚が縮み(ちぢみ)、
 まぶたが引っ張られることによります。
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 下まぶたの『たるみ』とり手術で、アッカンベーになることがあります。
 初心者の先生が手術して、
 皮膚を取りすぎたり、脂肪を取る時に止血が不十分だったりすることが原因です。
 かなりベテランの先生が手術しても、ちょっとしたアッカンベーが気になることがあります。
 私が大学病院に勤務していた時に、ある美容外科で手術を受けて、
 その後、軽度のアッカンベーになり、
 不眠症になって精神科から紹介された方がいらっしゃいました。
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 2000年8月のPlastic and Reconstructive Surgery という米国形成外科学会雑誌(106(2):438-53)に、
 The evaluation and management of lower eyelid retraction following cosmetic surgery.という論文が出ています。
 『美容外科手術後の下眼瞼外反(あっかんべー)の評価と治療法』というタイトルです。
 冒頭の文章に、
 Lower eyelid retraction is a common complication after cosmetic surgery of the lower eyelids.
 …と書いてあります。
 下まぶたの美容外科手術であっかんべーはよく起こる合併症です。という意味です。
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 美容外科の宣伝やホームページでは、
 手術は簡単ですぐに治ります。
 お化粧すれば翌日からでも仕事ができます。
 …なんて平気で書いてあります。
 アッカンベーになるなんて書いたら、、、
 お客さんが来なくなってしまいます。
 手術は飛行機と同じで安全第一です。
 慎重すぎて後悔することはありません。
 美容外科手術で失敗したら、
 腕のよい形成外科医にかかってください。
 なんちゃって美容外科医には治せません。
“下眼瞼変形の原因②(美容外科手術の失敗)”へのコメント
コメントをどうぞ

 
                         
                        



絶対他の先生のブログでは書かないことも本間先生は正直に書いてくださいます。なんちゃって美容外科はいいことしか書いてません。そこが違う所です。
こわいですね、なんちゃって、潰れて欲しいけど
簡単ですぐ治ります。
ホームページもなかなか規制されてないんですね。。
こりゃ、悪徳美容外科が世の中でのさばるわけですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
同業者の美容外科医と話してもあそこはひどいというところがあります。外から見ただけではわかりません。ふつうの患者さんが見てもまずわからないと思います。