医学講座
マイナ保険証_北海道民の利用率3割
今日は2025年12月3日(水)です。
北海道新聞のトップ記事です。
マイナ保険証、浸透せずに移行 北海道民の利用率3割、情報管理に不安
従来の健康保険証の有効期限が切れ、2日からマイナンバーカードに保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」に移行した。持っていない場合は、自治体などが発行する「資格確認書」で受診する。北海道では初日に一部の窓口で列ができたものの、大きな混乱はなかった。政府は医療の質が向上すると強調するが、道内のマイナ保険証の利用率は3割にとどまり、個人情報の漏えいなどへの不安は解消されていない。
札幌市中央区の志村デンタルクリニックでは2日、外来患者の大半がマイナ保険証を利用した。中には保険証を読み取るカードリーダーの操作方法が分からない人もおり、職員が丁寧に説明をした。担当者は「病院によって設置しているカードリーダーの製造会社が異なり、操作方法がまだ浸透していない。説明する間に列ができてしまう」と話す。
移行しない人からは情報管理を不安視する声が漏れた。北海道薬剤師会が運営する会営薬局(同市中央区)では資格確認書の利用者が3割を占めた。そのうちの1人で同区の70代女性は「マイナ保険証を持ち歩いて落としてしまうと、個人情報が流出して取り返しがつかなくなる恐れがある」とし、当面移行しない考えだ。
■医療機関混乱なし
旭川市の木原循環器科内科医院では外来患者87人のうち、従来の健康保険証の利用が1件あった。混雑などはなかったが、資格確認書で受診した同市の高井勝明さん(83)は「顔認証を失敗したら、暗証番号を覚えていないので大変。なんでこんな面倒なことをやるのか」と憤った。
マイナンバーカードの発行窓口には、移行直前の駆け込みを含めて混雑が続く。札幌市中央区のマイナンバーカードセンターには連日約300人が訪れ、直近の週末には約30人が並び、最大1時間待ちになった。
マイナ保険証は患者の同意が得られれば、過去の受診や投薬の内容を確認でき、処方する薬の重複などを避けられる。11月下旬にセンターを訪れた札幌市北区の高橋ゆみ子さん(75)は「いつ病気になり、どんな薬の処方を受けたか思い出せないこともあるので安心できる」と期待する。
■全国下回る利用率
マイナカードは道内で人口の78.7%に当たる396万9千枚が発行されている。ただ、マイナ保険証の道内の利用率は、全国平均を2.8ポイント下回る34.3%にとどまる。
どこまで移行が進むか見通せない中、旭川医大病院(旭川市)では、利用率が9月時点で50.51%と上昇傾向が続く。同病院医事課は「大規模病院は他病院からの紹介が多く、病歴や投薬内容が共有できるマイナ保険証があったほうが便利という意識が浸透してきたのでは」とみる。
資格確認書は、自治体や健康保険組合などが発行する。有効期限は最長5年で自動的に更新、交付され、これまでの保険証と同じ使い方ができる。後期高齢者医療制度に入っている75歳以上の人は同様に「後期高齢者資格確認書」が配られている。
行政の情報管理に詳しい皆川洋美弁護士(札幌弁護士会)は「セキュリティーの問題は解決していない。資格確認書を発行してまで完全移行の必要があったのか、情報保全のあり方と合わせて検証する必要がある」とする。
健康保険証を巡っては昨年12月2日に新規発行を停止していた。暫定措置として、来年3月末までは期限切れの保険証でも窓口での自己負担を10割ではなく、通常の1~3割で保険診療を受けられる。(和田玲美、弓場敬夫、菊池真理子)
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マイナ保険証移行、取得が実質的に義務化 なお制度に不信感 外国人政策へ使途拡大も検討
健康保険証に代わって、2日から「マイナ保険証」の利用が原則となり、マイナンバーカードの取得が実質的に義務化された。政府はマイナンバーカードの普及や情報流出の不安払拭に巨費を投じてきたが、効果を十分上げたとは言いがたい。政府内では、制度の信頼確立を置き去りにしたまま、外国人政策への使途拡大の検討が進んでいる。
「マイナンバーカードの安全性も含めて、引き続き丁寧に周知を図っていきたい」。上野賢一郎厚労相は2日の記者会見でマイナ保険証の利用拡大を目指す考えを示した。
政府は、マイナンバーカード取得者に最大2万円分のポイントを付与する事業に総額2兆円以上を計上。今年10月末時点でマイナンバーカード保有者(9948万人)の9割がマイナ保険証の利用登録をしているものの、実際の利用率は4割に満たない。
背景には制度への不信感がある。
2023年には、マイナ保険証に別人の情報がひも付けられるミスが1万6千件に上ることが発覚。デジタル庁が今年2月に行った調査で、マイナンバーカードに公金受取口座情報を登録しない理由は「情報流出が怖いから」が25%で最多だった。
医療現場の不安は全国的にも根強い。全国保険医団体連合会の調査によると、今年8月以降、全国9580の医療機関のうち69.8%がマイナ保険証のトラブルが「あった」と回答。2024年の前回調査とほぼ同水準で、山崎利彦理事は「バックアップとして従来の保険証を残せば問題は解決する」と強調する。
一方、政府は、外国人の税や社会保険料の納付状況をマイナンバーを利用して把握する案を検討している。在留審査を厳格化するのが狙いだが、情報流出に加え、把握漏れや差別的な扱いを防ぐ対策などが新たな課題となる。(敦沢政俊)


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従来の保険証でもまだ大丈夫です。
マイナ保険証の方も増えましたが、
資格確認証も多いです。
大切なマイナカードを紛失すると大変です。
暗証番号を忘れることもあります。
マイナカードを普及させたいのだったら、
先に運転免許証をマイナカードにすればよかったのに、、、
…と私は思っています。






