医学講座

形成外科と美容外科の境界

 昨日の院長日記、
 美容外科の魅力と魔力に、
 さくらんぼさんから、
 コメントをいただきました
 頭が悪いので 非常に難しく理解するのが困難です。
 申し訳ございません。
 医師向けの抄録なので内容が難しいです。
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 塩谷信幸先生も大森喜太郎先生も、
 厳密に、
 形成外科と美容外科を分けるのは難しい
 …ということ強調されていました。
 私もそう思います。
 形成外科と美容外科の境界は、
 実はあいまいなのです。
 大きな違いは、
 保険適応になるか?
 保険適応にならないか?
 …ということです。
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 この保険適応にも、
 あいまいな部分があります。
 私たち保険医は、
 患者さんに必要な医療を適切に行う義務があります。
 軽度なので保険適応外はありません2016
 私は必ず、
 軽度なので手術の必要はありません
 軽度なので治療の必要はありません
 …と説明しています。
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 ところが、
 【軽度なので保険適応になりません
 あなたの治療には、
 自費50万円(消費税別)の治療をおすすめします。
 …というような美容形成外科もあります。
 私たち形成外科医は、
 少しでも患者さんをよくしてあげたい
 …という想いで毎日手術をしています。
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 公立病院の形成外科にも、
 美容外科手術?
 …と考えられるような患者さんが来院されます。
 形成外科部長といえど公務員です。
 勝手に、
 あなたの手術は自費で30万円(消費税別)です
 …とは決められません。
 料金徴収条例の改正が必要なこともあります
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 公立病院の形成外科部長は、
 困って来院された患者さんを目の前にして、
 患者さんを♡治してあげたい
 …と思います。
 保険適応で治せるものは、
 できるだけ保険で治してあげています。
 …これが形成外科医療の実情です。
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 転倒してケガをして、
 顔にキズが残ってしまった。
 目立つキズでも、
 運動制限のないキズは、
 厳密に言うと保険適応になりません
 そこを何とか手術で治しているのが、
 日本全国の形成外科医です。
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 2017年7月1日の第129回日本美容外科学会仙台で、
 塩谷信幸先生
 大森喜太郎先生

 …が強調されていたことは、
 もうけ
 目先のお金のことばかり考えた、
 金もうけ美容外科医になるな!
 外科医としての喜びは【お金】ではない、
 …と私は理解しました。
 形成外科専門医でも、
 粉瘤一個が自費で15万円(消費税別)
 …というところもあります。
 医者にもいろいろな人がいます。
 気をつけていただきたいです。

“形成外科と美容外科の境界”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    塩谷先生と大森先生は
    金儲け美容外科になるな!なんですね。

    その主義は本間先生も同じですね。

    美容外科だけの病院より
    本間先生のような形成、美容外科が
    一緒になってる病院が安心できます。

    どうもなんちゃってが
    はびこり困りますね。

    両方ある総合病院に
    目元にあるイボを取ってもらおうと行きましたが
    形成外科で断られ
    美容外科に回されました。

    形成外科の先生は慣れてなかったのでしょうか?
    未だに疑問です。

    しかもその場所、再発?して
    今現在3回目のイボみたいのがあります。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。金儲けだを考えて手術をしていてもつまらない人生になります。イボは美容外科ではなく形成外科や皮膚科で取ってくれると思います。イボはウイルス性疾患なので再発することはありますが、顔のはめったに再発しません。ちょっと疑問です。

  2. さくらんぼ より:

    私は前は形成外科と美容外科はまったく別で 形成外科は知りませんでしたし、美容外科は金持ちが受けるものと思っていました。 でもそういう先生だけでなく本間先生みたいに保険適用もある美容形成外科医師もいるのですね。 同じ眼瞼下垂でも保険適用でない所が多いのはなぜでしょうか?厚労省はみんな保険適用にしてくれたらいいのにと思います。でも顔の傷などは運動制限に関わらずどこでも保険適用でして欲しいです。写真の花嫁さんのことを思い出しました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。眼瞼下垂の手術が保険適応外の美容外科が多いのは、そもそも美容外科の大部分が保険医療機関ではないからです。【保険医】は患者さんから求められたら美容目的の手術以外は保険適応で治療しなくてはいけないという決まりもあります。たとえばさくらんぼさん自費で100万円の手術だったら5年生存率が100%です。保険適応の手術だったら5年生存率は10%です。なんてことはありえないのと同じです。事故でケガをした人だけ保険で手術ができるのではなく、生まれつきコンプレックスを持つ人も保険適応で治してあげたいという思いです。

  3. すみれ より:

    本間さんの説明でよくわかりました。形成外科と美容外科との違い。塩谷先生や本間先生のように皆、良心的だといいのですが。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。日本形成外科認定施設には年次報告という義務があります。毎年どんな手術を何件したか?という数を学会に報告するのです。その項目の一つに【美容外科手術】があります。公立病院ではこの美容外科の手術件数がとても少ないところがあります。形成外科医も美容外科手術を(ほんとうは)したいのです。

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