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醜形恐怖症②

 昨日に引き続き、克誠堂出版、美容外科最新の進歩から 畷 稀吉(ナワテ キヨシ)先生の醜形恐怖症の症例をご紹介します。
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【症例】小陰唇肥大にかくされた6歳時の強姦体験者
 55歳の女性。2ヵ月後に、子宮筋腫の手術が某病院で予定されている。そのとき手術室で、医師や看護婦に外陰部を見られるのがたまらなく嫌だという。
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 話をよく聞くと、6歳の時に見知らぬ男に山小屋へ連れ込まれ強姦されたという。それを聞いた祖母が、心の傷をいやすためにいったのだろう。よもぎをすって局部へ湿布し、きれいな草花を局部へすり込むと治るから安心しなさい」と教えた。子供ながらにそれを信じて、暇があると山へでかけ、きれいな草花を見つけては局部へ擦り込んだという。
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 その行為がいつしかオナニーヘと変わっていったのであろう。成人して何度か恋愛をしたが、いざ本番となるとあの時の恐怖とオナニーによると信じている小陰唇の変形に気づかれるのではないかと思い、性行為を拒否するため、いずれの恋も失敗に終った。現在でも、スーパーなどで買物しているときに、男性が近づいてくると足がすくんで歩けなくなることがあるという。
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 親戚の人の勧めで結婚はしたが、不幸なことに、夫が実母と通じ合っている現場を見てしまい、ただ優しくされるだけの夫婦生活であったという。姑が亡くなった後、夫と離婚し独り暮らしをしている。
 小陰唇の変形はごく軽いもので、一部切除しただけの手術であったが、術後は感謝と明るさを取り戻した。
 (以上、畷先生の著書、美容外科最新の進歩から引用)
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 この症例は外科手術で、心のキズが快くなった例です。
 小陰唇肥大は、実際に擦れて痛いとか、炎症を起こしていることがたくさんあります。見た目の問題も重要です。
 なかなか人に言えない悩みがあり、それが外科手術で解決できるのでしたら、ちょっと痛いのをがまんすれば済むことです。
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 小陰唇縮小手術は意外と多い手術です。勇気を出して産婦人科の先生に相談しても、なかなか取り合ってもらえません。
 当院にいらっしゃる方は、脚を閉じた時にはみ出してしまう方が大部分で、手術適応があるため、何故手術を受けるのかは伺ったことがありません。
 手術後の抜糸の時に、サービスで周囲の脱毛をして差し上げることがあります。とても満足度の高い手術で、みなさん『もっと早く受けておけばよかった』と言われます。
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 他人には言えない、ちょっとした心の悩みは誰にでもあるものです。
 それを、外科的に治せるのでしたら喜んで手術をお引き受けします。
 私の恩師である、北大名誉教授の大浦武彦先生は、形成外科を「心の外科」と呼んでいらっしゃいました。
 北大形成外科では、精神神経学講座と協力して、昔から醜形恐怖症の患者様を治療していました。
 札幌美容形成外科では、北海道大学医学部精神医学教室と協力して治療に当たっています。

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