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札幌こころのセンター

 昨日、自己臭恐怖という‘病気’について書きました。美容外科と精神医学は密接な関係があります。美容外科や形成外科を生業(ナリワイ)としている私たちが一番気をつけなければならないのは、実は心の病気です。
 美容外科を受診なさる方の中には、明らかに‘病的’に自分の容姿を気になさる方がいらっしゃいます。醜形恐怖という‘病気’です。美容外科の教科書には必ず書いてあります。
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 醜形恐怖の疑いがある方が来院された時は、‘絶対’にすぐに手術はいたしません。他人が自分の顔がおかしいと悪口を言っている。それが原因で夜も眠れなくて、仕事も辞めてしまった。などさまざまな症状が出ます。
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 以前いらした方です。他の美容外科で何度も手術を受けているのに、自分の目がおかしいと訴えられます。
 睫毛が目に入っているのでもないのに、睫毛は全部抜いてしまっていました。
 私は、今まで受けてきた手術は間違っていないし、目も異常はない。どうしても目が痛いというので、信頼できる眼科の先生を紹介しました。その方は、精神科に通院していましたので、そちらの先生にも紹介状を書きました。
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 保護者の方にもいらしていただき、現在の状態について説明しました。保護者の方も明らかに‘病気’であることを認められ、本人に説得もしていました。
 その方は、私のところに数回いらしてくださいました。最後にいらしたのが保護者と一緒の時でした。
 何度も手術をしてくださいと頼まれましたが、私は精神科の先生の同意があれば手術をします。と返答し紹介状を書いたのが最後でした。
 6ヵ月後位に警察署から電話がありました。札幌美容形成外科の診察券を持った方が、自殺しているのが発見されたという知らせでした。
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 私はもし自分が手術を引き受けていたら、その方は死ななくても済んだのでは…?と後悔しました。
 ただ、私が手術しても、その方の主訴は改善したかどうかはわかりません。
 精神医学の難しいところです。美容外科や形成外科は手術で治して、手術した瞬間に治るものもありますが精神医学は‘簡単’には治りません。
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 札幌市には札幌こころのセンターという施設があります。札幌市民以外の方には北海道立精神保健センターという施設があります。
 「札幌こころのセンター」は札幌市民の心の健康の保持増進や精神障害の予防、社会復帰への援助を行う総合的技術センターです。
 心の悩みや病について相談を受ける関係者に対し、研修やコンサルテーション、情報提供を行うほか、思春期、ひきこもり、依存症等の特定相談を行っています。
 もし、こころの問題で相談したければ、こうした公的な機関を利用されるのも一つの方法です。
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 札幌駅周辺にもメンタルクリニックがたくさんできました。どこも、大繁盛していて、予約がなかなか取れません。
 現代はストレス社会です。ストレスが原因でさまざまな身体症状が出ます。
 精神神経科は、‘キチガイ病院’と言われた時代もあったようですが、現代ではごく一般的な診療科目です。
 内科の先生に不眠で睡眠薬をいただくより、メンタルクリニックの方が的確に診断をしてくれて、よく効く薬を出してくださいます。もし、こころあたりがある方は是非受診されることをお薦めします。札幌こころのセンター

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