医療問題
大学を辞める
白い巨塔という院長日記を
2007年9月17日に書いています。
私は、身から出た錆(さび)で
大学から追い出されました。
今となっては…
大学を辞めてよかったと思っています。
48歳というぎりぎりの年齢でしたが、
これ以上、歳を取っていたら…
転職も難しかったと思います。
■ ■
他の先生のお言葉です。
大学は、
研究したり、
難しいケースにじっくり向き合うには適しているのですが、
早期に治療が必要な患者さんの手術が
なかなか組めないという難点があります。
幅広い患者さん達を
なるべく迅速に治療させてもらいたい、
…というのが私の希望です。
■ ■
一人の医師が、
一生の間に手術できる件数は限られています。
おそらく…
一番、手術ができないのが大学病院です。
学会に報告される、
一年間の手術件数を見るとわかります。
他科との共同手術や、
高度な先進医療は別として…
ふつうの手術は…
民間病院の方が件数も患者さんも多いです。
■ ■
私の知っている先生でも、
腕の良い先生は、
民間の病院に移られて…
水を得た魚のように手術をしています。
内科系の先生でも同じです。
早朝から診療を開始するなど…
大学や総合病院ではできない治療をしています。
■ ■
医科大学や医学部は…
医育機関(いいくきかん)と呼ばれます。
医学生や研修医を育てるところです。
医学生は大学病院で教育を受けますが、
臨床研修医は、
大学以外の病院が人気です。
成績が良くなければ…
どんな有名大学出身でも…
人気がある病院では研修を受けられません。
■ ■
医師が大学を辞めて開業したり…
民間の医療機関に移ることはよくあります。
あまり知られていませんが、
大学病院の先生は驚くほど薄給です。
おそらく時間外手当もありません。
民間病院へ移ると…
お給料も増えます。
一番喜ぶのは…
家計を預かる先生の奥さんかも?です。
■ ■
さくらんぼさんが、
信頼している先生が大学を辞めてしまう…
と心配していらっしゃいます。
大丈夫です。
まったく心配無用です。
先生は…
水を得た魚のように手術ができます。
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大学では…
頭を下げて…
『すみません』
『申し訳ありません』
『臨時手術お願いします』
…と言っていたのが→
【先生、どうぞ手術をなさってください】
【先生、手術の準備が整いました】
…と言われるようになります。
先生の笑顔が増えます。