昔の記憶
平成の思い出③
平成の思い出②
…に書いた北大での研究の続きです。
私が勤務していた当時の市立札幌病院には、
私以外にも北大の研究生になって、
北大で研究をしていた先生が何人もいました。
臨床医として仕事をしていると、
わからないことや疑問が出てきます。
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大学の図書館で調べることもできますが、
どうしてもわからないことは、
自分で研究して調べたくなります。
自分の研究を学会で発表することにより、
友だちの先生が増えます。
いいことだと思います。
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私が北大で研究をしたかった一番の目的は、
マイクロサージャリーでした。
私は形成外科認定医を取得した後で、
釧路労災病院形成外科に赴任しました。
立派な病院で設備も最高でした。
手術用顕微鏡を使って、
マイクロサージャリーの練習をしようと思いました。
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残念なことに、
病院内でラットなどの動物を使って、
血管吻合の練習は無理でした。
釧路労災病院から、
函館中央病院に転勤しました。
マイクロサージャリーを習得したいという思いはありましたが、
動物を使って練習するチャンスはありませんでした。
■ ■
平成元年1989年4月に市立札幌病院に赴任し、
北大が近くなりました。
大浦武彦教授から与えられた、
ティッシュエクスパンダーの実験と平行して、
私はラットで血管吻合の練習をしました。
研究のおかげでマイクロサージャリーも上達しました。
研究テーマを与えてくださった大浦武彦先生には、
今でもとても感謝しています。
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臨床で私にマイクロサージャリーを指導してくださったのは、
形成外科メモリアル病院院長の、
本田耕一先生、
北大形成外科准教授の、
皆川英彦先生でした。
親切丁寧に指導していただいたおかげで、
マイクロができるようになりました。
教えていただき今でも感謝しています。
私にとっていい時代でした。