医学講座
道内の54病院削減対象
今日は2019年9月27日(金)です。
消費税UPまであと4日です。
札幌美容形成外科でも、
電子カルテの設定変更が必要です。
9月30日(月)の診療終了後に設定を変更します。
飲食業で、
テイクアウト8%と、
店内飲食10%が混在するお店は、
ほんとうに大変だと思います。
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保険診療の病院は、
消費税UPに弱いです。
その仕組みは、
以前の院長日記に書いてあります。
消費税はお預かりする税金で、
仕入れとの差額を納税する仕組みだからです。
札幌美容形成外科のように、
保険診療がメインのクリニックもつらいです。
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厚生労働省は、
とにかく医療費を削減したいので必死です。
今朝の北海道新聞朝刊にも、
北海道内の病院を、
大幅に削減するという記事が載っていました。
地域医療を担当する医師の一人として、
この病院削減には反対です。
地域のことをよく知らないお役人が、
数字だけ見て決めたように感じます。
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2019年9月27日、北海道新聞朝刊の記事です。
424公的病院、再編必要 厚労省が名称公表 道内最多の54施設
厚生労働省は26日、全国1455の公立病院や日赤などの公的病院のうち「診療実績が乏しい」と判断した424の病院名を初めて公表した。このうち北海道は111病院中54施設で、都道府県別では最多。高齢化で膨張する医療費抑制のため、競合地域にある病院との再編・統合を促す必要があるとして、異例の対応に踏み切った。10月にも対象病院に再編・統合の本格的な検討を要請し、来年9月までに結論を出してもらう考え。強制力はないが、身近な病院がなくなるとの不安から地元の首長や住民の反発が予想される。
対象病院は全体の29.1%に当たり、ベッド数が比較的少ない病院が多かった。都道府県別の割合では、新潟(53.7%)、北海道(48.6%)、宮城(47.5%)、山口(46.7%)、岡山(43.3%)の順で高かった。沖縄は唯一ゼロ。道内は町村だけでなく、旭川や函館といった都市部の病院も対象となった。
厚労省は2017年度のデータを基に、公立や公的病院のうち、重症患者向けの「高度急性期」、一般的な手術をする「急性期」に対応できる1455病院を調査。がんや救急医療といった9項目の診療実績と、競合する病院が「車で20分以内」の場所にないかを分析し、病院名公表の必要性を判断した。
対象となる病院には、廃止や一部の診療科を他の病院に移すことなどを検討してもらう。
医療費は団塊世代全員が75歳以上となる2025年に急増。このため、厚労省は全国で124万6千床(2018年)ある病院のベッド数を119万1千床まで減らす目標を掲げる。現在は、看護師を手厚く配置し医療費がかかる「高度急性期」や「急性期」のベッド数が多い一方、高齢者にニーズの高いリハビリ向けは不足。高齢化への対応のためベッド数削減だけでなく、リハビリ向けを増やす必要がある。
病院の再編・統合を巡っては、各都道府県が2025年に必要なベッド数などを定めた「地域医療構想」を策定。全国を339の区域に分け、自治体や医療関係者らが協議しているが、地元の住民や首長の多くは慎重姿勢を維持しており、議論は難航している。厚労省は実績の乏しい病院名を公表することで、議論の活性化につなげたいとしている。
厚労省、病床削減へ強硬策 病院名公表 過疎地反発、効果は未知数
高齢化に合わせて病院の病床(ベッド)削減を目指す「地域医療構想」が進まず、厚生労働省は再編・統合が必要と判断した病院名を公表する強硬策に打って出た。自治体からはやむを得ないとする意見もあるものの、医療機関が少ない過疎地などでは反発が根強い。厚労省は再編に対する強制力を持たず、公表の効果は未知数だ。
「過疎地の病院は再編・統合の相手を見つけるのも難しい。厚労省にも事情を分かってほしい」。対象となったオホーツク管内滝上町国民健康保険病院の担当者は頭を抱える。町内唯一の病院で、隣接する市の医療機関まで35キロ離れている。町民にとってはなくてはならない存在だが、ベッドの利用率はわずか3%にとどまり、町が毎年多額の赤字を穴埋めする。
2014年に成立した地域医療・介護確保法に盛り込まれた地域医療構想は、団塊の世代が全員75歳以上となり、医療や介護のニーズが大幅に増える2025年の医療体制を定めたものだ。高齢者は慢性疾患を抱える人が多く、厚労省は病院のベッドを削減し、在宅医療やリハビリ向け病床に転換させたい考え。膨張を続ける医療費の削減も狙う。
政府は2015年、過剰なベッドをなくすと2025年に約119万床となるとする推計を公表し、各都道府県に計画を策定させた。現状から5万床を超えるベッドを減らす必要がある。厚労省の幹部は「病院の再編は住民に評判が悪い。不人気な政策を敬遠する首長が多く、計画通りに進まなかった」と打ち明ける。病院名公表という強硬手段を「客観的なデータを見て危機感を持ってもらうため」と説明する。
厚労省には公的病院の運営についての決定権がないため「判断の材料にしてほしい」との立場を取る。名指しされた病院がある地域の自治体などが来年9月までに結論を出すことになる。
大和総研の鈴木準政策調査部長は「2025年の計画達成に向け、厚労省が公表に踏み切った点は評価できる。ただ、強制力がなく再編・統合が進むかどうか現段階では分からない。努力した自治体には手厚く予算配分するなど工夫がいる」と指摘。島や過疎地の病院については「どのような医療資源が必要かを今回のデータに基づいて議論すべきだ」と話している。
◇分析の方法
厚生労働省は、自治体が運営する公立病院や日赤などの公的病院、都道府県が承認する「地域医療支援病院」の再編・統合を促すため、2017年度の報告データを基に「診療実績が少ない」「他の医療機関と競合している」といったケースを調べた。
調査の対象は「高度急性期」「急性期」の患者を受け入れている計1455病院。このうち《1》がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、災害、へき地、研修・派遣の9項目の診療実績が、同一区域内で下位3分の1にとどまる《2》がんや救急など全6項目の診療実績がほぼ同じ他の病院が近接した場所にある(車で20分以内)―のいずれかに該当するのは計424病院だった。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
東京都港区で開かれた会議で決めたようです。
会議に出席した偉い人たちに、
冬の北海道に来てほしいです。
競合する病院が
「車で20分以内」の場所にないかを分析し、
病院名公表の必要性を判断した
…と書いてあります。
■ ■
車で20分以内は、
おそらく夏の時期です。
冬に吹雪になると、
すぐに通行止になる区間があります。
地域に病院があることで、
住民の安心度が違います。
確かに閉院しても影響のない病院もあると思いますが、
地域に必要な病院もあります。
偉い人たちに冬の北海道に1ヵ月でいいので、
住んで体験してほしいです。