医学講座

第25回日本熱傷学会北海道地方会②

 2019年1月26日(土)に行われた、
 第25回日本熱傷学会北海道地方会の続きです。
 熱傷は一番身近な外傷です。
 適切な治療をすると、
 きれいに治ります
 治療法もめざましく進歩しました。
 事故や災害で大やけどをすることもあります。
 救命率も向上しました。
      ■         ■
 日本の熱傷治療のレベルは高いです。
 ロシアから助けを求められることもありました。
 私は、
 美容外科より、
 熱傷治療のほうが、
 ずっと役に立つ学問だと考えています。
 だから毎年学会に参加しています。
 昨日の第25回日本熱傷学会北海道地方会もとても勉強になりました。
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 今年の熱傷地方会で勉強になったのが、
 アルカリによる化学損傷です。
 やけどは、
 お湯や火炎によるものだけではなく、
 酸やアルカリによっても起こります。
 化学熱傷ということもあります。
 日本熱傷学会では、
 化学損傷と呼んでいます。
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 酸とアルカリは、
 学校で習う、
 リトマス試験紙のあれです。
 こわいのは、
 酸よりアルカリです。
 思わぬところに、
 強アルカリがあります。
 とても深いやけどになり、
 足指を切断することもあります。
 私にも痛恨の誤診経験があります
 若い形成外科の先生にも熱傷を勉強していただきたいです。

“第25回日本熱傷学会北海道地方会②”へのコメント

  1. まみ子 より:

    先生お疲れ様でした。
    札幌の雪の多さには驚きました。帯広は今年雪が本当に少なくて良い感じです。・・・なんて浮かれているとドカ雪が降るかもです。

    昨年は十勝地方が大雪に見舞われ地方会は欠席しました。今年は出席できてよかったです。

    帯広厚生病院のご発表は当院からの紹介の患者さんだと思います。足趾を切断した患者さん。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    まみ子師長さんコメントをいただきありがとうございます。ご出席お疲れ様でした。昨年は私も移転で出席できませんでした。JA帯広厚生病院形成外科からの発表は衝撃でした。適切に診断していただきご紹介いただきありがとうございました。

  2. なっちゅん より:

    リトマス紙、忘れかけてました。
    強アルカリは、直に触れると
    深い火傷になるのですか?

    具体的にどのようなシーンで
    火傷になるのですか?

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。強アルカリは直に触れてもすぐに洗い流せば損傷は少ないです。他のやけどと違うところはすぐに痛くないのです。長靴の中に入ってしまって、その長靴を長時間履いていると深い損傷になります。気をつけないと危険です。

  3. えりー より:

    大切だと思うことを学び続ける
    姿勢を私も見習いたいです。

    強アルカリの洗剤は市販でも
    購入できると思うので、
    家庭で使用する場合は、
    とくに注意が必要ですね。

    医学の進歩それを学んで
    治療してくださる、お医者さまが
    いらっしゃることで救われる命が
    多くなることを願っています。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。強アルカリの製品は家庭にもあります。ちょっとついただけでは痛くないので気づかないことがあります。深い損傷になって足趾の切断になった例があります。気を付けたいものです。

  4. さくらんぼ より:

    熱傷は身近に起きる危険があるので、若い形成外科医にも参加して欲しいですね。昔は治せなかったやけども医学の進歩と共に治るようになりました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。そうなんです。フィブラストスプレーという薬のおかげで、子供のやけどはほんとうによく治るようになりました。他にも培養表皮移植などが保険で使えるようになりました。熱傷治療の進歩はすごいです。

  5. ありんこ より:

    はじめまして。突然の投稿失礼します。
    元患者です。
    昭和57年(当時2歳11ヶ月29日)に全身熱傷の救命後、
    飯田橋にある病院で故中村純次先生に治療して頂いたものです。何回かの治療を受けました。植皮や筋肉の移行などです。最後に中村先生にあったのが11歳、小さかったことと、
    怖くて仕方なかった。
    先生の手と声しか覚えていないんです。きっと顔をあげれなかった私だったのでしょう。
    先生や大人達は傷は無くなる、と説明するけれどオペの跡は消えなかった。
    長いこと苦しかった。乗り越えるまでかなりの時間が必要でした。昔は隠したい部分ですが、今は勲章?なくてはならない刻まれた歴史になったのか、なりつつあるのか…。苦笑
    両親は保険がきかない治療のためかなり金銭的にも苦労かけたと思います。
    7年前、中村先生にお会いしたい、と尋ねたら先生は他界されていました。
    それから先生の論文や功績を探す中、本間先生のブログと出会いました。

    熱傷学会、昨今の形成外科の進歩凄いですね。
    中村先生をご存知の方がいらっしゃるのがなんだか嬉しかったのです。

    今、私は幼児教育を学んだあとら小児分野で作業療法士として医療に携わっていること中村先生に伝えたかったです。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます中村純次先生は素晴らしい先生でした。今でも先生の声や姿勢のよさをよく覚えています。小児の作業療法士になられたことを中村純次先生もとてもよろこばれていると思います。これからもお元気でご活躍ください。ありがとうございました。

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