昔の記憶
通信の進歩
私が医師になった30年前、
電話は電電公社の独占でした。
家庭に電話が一台の時代です。
病院の電話も、
家庭の電話もダイアル式でした。
電話を引くにも、
電話加入権という権利が必要で、
かなりのお金がかかりました。
■ ■
一人ひとりが携帯を持つ時代になり、
携帯でメールをしたり、
写真を撮ったり、
写真を送ったり…
…なんてことは…
想像もできませんでした。
時代は変わったものです。
■ ■
北大病院の病棟チーフの時、
患者さんへの入院連絡は、
電話で行っていました。
市内電話は自由にかけられましたが、
市外電話は、
教官だけがかけられました。
当時の教官は、
教授、助教授、講師、助手の4人でした。
■ ■
患者さんへの連絡のために、
助手の先生に頼むこともできないので、
病棟から、
交換手さんに頼みました。
内線69○○から、
形成外科、○○先生公用で…
石狩0133-○○-○○○○番をお願いします。
■ ■
札幌のお隣町、
石狩や江別、北広島へかけるのも、
すべて市外通話でした。
札幌→関西なんて、
通話料が高くて高くて…
結婚前の奥さんとは、
数えるほどしか電話はしていません。
■ ■
当時は、
手紙でした。
せめて速達が…
若い研修医には…
唯一のぜいたくでした。
今の若い人が…
TV電話で話すのは、
信じられない思いです。
■ ■
電話やメールが便利になった分、
通じるのが当たり前
…になってしまっています。
今回のメールトラブルのように、
原因不明の不達事故もあります。
電話は通じないとわかりますが、
メールは不達でもわかりません。
申し訳ございませんが、
返信がなければ…
011-231-6666へお電話をください。